小型人工衛星向けの推進機(エンジン)を設計・製造する株式会社Pale Blue(本社:千葉県柏市、代表取締役:浅川 純)が、2つの品質マネジメントシステム規格の認証を取得しました。1つは航空宇宙・防衛産業向けの「AS9100D:2016」、もう1つは国際規格の「ISO 9001:2015」です。認証範囲は小型人工衛星用推進機の設計および製造です。審査は、ペリージョンソン ホールディング株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:瀨戸 裕子)で第三者認証事業を担うペリージョンソン レジストラー(PJR)が行いました。

軌道上での運用実績を重ね、量産体制を確立
Pale Blueは2020年の創業以来、技術開発と製品の実用化を進めてきました。現在は世界中の衛星事業者に向けて、信頼性の高い推進機ソリューションを提供しています。複数の推進機で宇宙空間での作動に成功するなど、軌道上での運用実績を着実に積み上げてきました。
小型人工衛星の活用が広がるなか、衛星の軌道制御や運用を支える推進機には高い品質と信頼性が求められています。同社は需要の拡大に対応するため、厳格な品質管理と効率的な生産プロセスの構築を進め、最先端の自社生産拠点で量産体制を確立しました。培ってきた技術力と宇宙空間での運用実績を強みに、拡大する小型人工衛星市場のニーズに応えています。

AS9100とISO 9001、それぞれの位置付け
AS9100は、航空宇宙・防衛業界のサプライチェーンで製品品質を確保するための品質マネジメントシステム規格です。ISO 9001の全要素に「形態管理」など航空宇宙産業固有の要求事項を加えた構成です。製品の品質や安全性、リスク管理、トレーサビリティなど、航空宇宙産業に求められる高度な品質管理体制を構築・維持するための枠組みとして、国際的に活用されています。
AS9100の認証を取得すると、企業情報がIAQG(国際航空宇宙品質グループ)のデータベースシステム「OASIS」に登録・公開されます。これにより、世界中の航空宇宙企業との取引機会の拡大が期待できるとされています。土台となるISO 9001は、業種や事業形態、規模、取扱製品・サービスを問わず適用できるマネジメントシステムで、世界およそ180カ国で利用されています。事業戦略や経営方針を達成するための課題やリスクを抽出して計画・検証し、システムの有効性とパフォーマンスを評価・改善することを重視しています。
認証取得を「業務改善の機会」と位置付け
Pale Blueは、顧客から寄せられる品質マネジメントへの要求に応え、製品の品質と信頼性をさらに高めるため、全社一丸でAS9100の認証取得に取り組んできました。この活動を規格要求事項への適合だけを目指すものとはせず、業務改善を推進する重要な機会と捉えて、全社的な業務プロセスの見直しを実施しました。各業務の管理方法や運用体制を整理して体系的な管理の仕組みを整え、品質マネジメントシステムの強化を図っています。
同社は今回の認証取得を最終的なゴールではなく、より高い品質水準を目指す新たな出発点と捉えています。今後もAS9100とISO 9001に基づく品質マネジメントシステムを継続的に運用し、業務プロセスの改善や品質管理体制の充実を通じて、製品の品質と信頼性のさらなる向上を目指す方針です。あわせて、顧客の要求事項に的確に応え、高品質な製品を安定的に提供することで、顧客満足度の向上と信頼関係の強化を図ります。品質マネジメントシステムの継続的な改善を通じて、宇宙産業を支える推進機メーカーとしての役割を果たし、宇宙産業全体の発展に貢献していく考えです。
共同創業者・浅川氏「国際的な調達基準を満たすことが示される」
共同創業者で代表取締役の浅川 純氏は、「このたび、AS9100認証を取得したことを嬉しく思います。AS9100は航空宇宙・防衛分野に特化した規格であり、当社のビジョンである『宇宙産業のコアとなるモビリティの創成』の実現のための一環として、取得のために全社を挙げて取り組みを進めてきました。グローバル基準の認証規格でもあるAS9100の認証を取得したことで、国際的な製品・サービス調達基準を満たしていることが示されます。」とコメントしています。
審査を担当したPJRは、「PJR-The True Mark of Quality」(PJRマークは信頼の証)をモットーに掲げています。今後も継続的な第三者認証審査を通じて、Pale Blueのマネジメントシステムの継続的な改善と信頼性の向上を支援していくとしています。