株式会社農情人(本社:千葉県船橋市、代表取締役:甲斐雄一郎)が運営する農家支援コミュニティ「Metagri研究所」は、学生向けコンテスト「Metagri Student Challenge 2026」を開催し、2026年11月3日(火)に応募受付を始めた。農家や地域が抱える5つの課題をテーマに、学生が生成AIと自由な発想で解決策を提案するコンテストである。応募作品の形式はアプリ、ゲーム、動画、サービスなど幅広く、アイデアをまとめた企画書だけでも参加できる。
同コンテストは、表彰だけで終わらず、農業現場での実践につながる機会も用意している。個人部門のファイナリストには、希望に応じてMetagri研究所でのインターンへの道が開かれる。チーム部門のファイナリストには、協力農家との実証実験(PoC)や、事業化に向けた伴走支援の機会がある。学生のアイデアを農業の現場で試し、将来の事業へ育てることを目指している。

学生には身近な生成AI、農家にはまだ遠い存在
Metagri研究所には、農家から「作業の記録を書く時間がない・続かない」という悩みが寄せられた。AIを使う際のつまずきについては、「使い方が分からない」「相談できる人がいない」「情報が漏れないか心配」といった声があった。
一方、学生の中には、生成AIを学びや創作に取り入れ、部活やアルバイト、趣味を通じてデザインや動画、プログラミングのスキルを磨いている人もいる。コンテストは、こうした「学生の当たり前」を農家の「課題」に直接つなぐことを狙いとしている。

5つのテーマと「課題」重視の審査基準
テーマは、農家や地域から聞こえてきた現場の課題をもとに設定した5つである。応募者はこの中から1つを選び、その課題に応えるアウトプットで応募する。各テーマには、アプリ開発、動画の撮影・編集、SNS発信、ゲームづくりなど「こんな得意が活きる」という目安も示されている。そのため、自分の得意分野からテーマを選ぶこともできる。
- 作業記録をラクにする:書かなくても、記録が残る仕組みを
- ベテランの技を、次の人へ:言葉になっていない「コツ」を、教わる人が使える形に
- 農家のAIデビューを手伝う:AIが初めての農家が、最初の1回を使い終えられるように
- 農家のファンを増やす:「この農家を応援したい」「買いたい」人を増やす(ゲームも歓迎)
- 農業の外の力を、農家につなぐ:得意を持つ人と、農家の「課題」を結ぶ
審査は100点満点で、配点は次のとおり。農家・地域の課題理解が25点、現場や地域にもたらす価値が25点、実現可能性・検証計画が20点、生成AIの活用・工夫が15点、独自性・発展可能性が15点である。全体の半分にあたる50点は、農家・地域の「課題」をつかみ、変えられるかに充てられている。
重視するのは完成度ではなく、「誰の、どんな課題を、どうラクにするか」「本当にラクになったかを、どう確かめるか」という点だ。実装済みであることへの加点はない。A4・1〜2枚の企画書だけのアイデア応募も、アプリやゲームのプロトタイプと同じ物差しで審査される。最終審査は協力農家と主催者が行う。

受賞の先に用意された2つの道
個人部門:インターンの選考を兼ねる
個人部門は、Metagri研究所インターンの選考を兼ねている。インターンの仕事は、農業の課題を調べ、AIで試し、発信することである。ファイナリストのうち希望者は、面談で条件を確認・合意したうえで、2027年3月からインターンとして活動できる。
チーム部門:起業の種として事業化を伴走支援
チーム部門では、ファイナリストのうち希望する最大2チームを対象に、Metagri研究所が事業化に向けた伴走支援を行う。2027年3月には、協力農家との実証実験(PoC)でアイデアの実用性や価値を検証する。4〜6月には、月2回程度のオンライン定例で事業モデルや収益化の可能性を磨く。支援は起業を前提としておらず、チームの希望や検証結果に応じて次の展開を検討する。伴走支援は無償で、成果物や知的財産は原則としてチームに帰属する。なお、PoC・事業化は、開始前に役割・費用・成果の扱いを合意する。また、資金提供や事業化の成功を約束するものではなく、起業も必須ではない。

開催概要
- 名称:Metagri Student Challenge 2026
- 主催:Metagri研究所(運営:株式会社農情人)
- テーマ:農家の“課題”に、あなたのアイデアとAIで挑む。(5つのテーマから1つを選択)
- 応募資格:全国の大学生・大学院生・短期大学生・専門学校生・高等専門学校生(18歳以上)。学年・学部、農業や生成AIの経験は問わない
- 部門:個人部門/チーム部門(2〜5名・学校や学年をまたいでも可)。応募は個人とチームをあわせて1人2件まで
- 応募の形:アイデア応募(企画書)/プロトタイプ応募(アプリ・ゲーム・サービス)/コンテンツ応募(動画・画像など)/自由提案
- 参加費:無料。ただし、応募作品の制作に使う生成AIサービスなどの利用料金や関連費用は参加者の負担となる。有料サービスの利用は必須ではない
- 応募期間:2026年11月3日(火)〜2027年1月10日(日) 23:59
- 審査:1次審査(書面)は1月11日〜17日。ファイナリスト(個人・チームあわせて最大6組)には1月18日に通知し、最終審査は1月25日〜2月5日
- 結果発表:2027年2月予定
- 賞:最大3賞。最優秀賞・農家賞・Metagri特別賞を予定
- 個別相談会:オンライン個別相談会(希望者のみ・1回30分程度・任意)。申込締切は2026年12月16日(水)で、日程は申込後にメールで調整する。相談の有無や内容は審査に影響しない
- AI利用の注意点:生成AIは企画・制作・検証などの過程で活用できる。応募時には、使用したサービスと活用内容の記載が必要
主催のMetagri研究所は、「農業×新技術」をキーワードに、持続可能な農業の実現に取り組むコミュニティである。2022年3月に活動を始め、2026年6月時点で1,300名以上が参加している。「研究所」という名称には、失敗を恐れずに新たな社会実験に取り組む姿勢を大切にしたいという思いが込められている。
出典:株式会社農情人