DX・テクノロジー NEW

ゴムマリ、専門業務AI-BPOのメニューとして「苦情・VoC・クレームのデータベース化」を提供開始 似た過去の対応を引ける形に記録を整える

ゴムマリ、専門業務AI-BPOのメニューとして「苦情・VoC・クレームのデータベース化」を提供開始 似た過去の対応を引ける形に記録を整える DX・テクノロジー

ゴムマリ株式会社(東京都、代表取締役: 村山悠太)は、2026年10月25日より「苦情・VoC・クレームのデータベース化」の提供を開始しました。同社の「専門業務AI-BPO」のメニューの一つです。「専門業務AI-BPO」は、AIが処理し、人が確かめたうえで成果物を納めるサービスです。今回のメニューでは、顧客からの申し出や苦情の記録すべてに、申し出の内容、対応の経過、回答の分類と根拠を付けます。そのうえで、似た過去の対応を引けるデータベースにして納品します。

依頼企業が問い合わせの履歴や対応の記録(Excel・CSV・PDF)を送ると、同社は全件に、申し出の内容・製品・対応の経過・回答などの分類を依頼企業の体系で付け、記録のどの記述からそう判断したかという根拠を添えます。分類した記録は依頼企業が使っている基盤へ登録し、内容別・製品別・部門別に集計して返します。価格は30万円から、納期の目安は2週間です。毎月の新しい申し出の分類と追加は、業務AIエージェント導入(月額)で継続できます。

記録はあるのに、次の対応に生かせない

株式会社フライルの2026年の調査では、コンタクトセンターの現場リーダーから経営層までの424人のうち、82.3%が顧客の声(VoC)の活用を「必要」と捉えていました。一方で、意思決定や改善活動に「十分に役立っている」と答えたのは23.6%にとどまりました。同社が管理者層とオペレーターの計407人に行った別の調査では、ベテランのオペレーターのノウハウが「ナレッジ化できている」と答えた割合に差が出ました。管理者層では73.9%だったのに対し、オペレーターでは26.4%でした。いずれも苦情・クレームの記録そのものを測った調査ではありません。ただ、顧客の声や対応のノウハウを蓄えても、現場で使える形になっていない実態がうかがえる結果です。

苦情やクレームの記録は、問い合わせの履歴や対応の報告書として残っています。しかし書き方は担当者ごとに異なり、申し出の内容、自社の対応の経過、顧客への回答が一つの欄に続けて書かれている場合もあります。分類の欄があっても、不満と要望の境目のように、付け方は記録した人によって変わります。そのため、内容別・製品別に集計しても数がそろいません。似た申し出を探すにも、どの言葉で検索すればよいかが定まりません。結局、似た申し出が来ると、過去の対応を覚えている担当者に聞くことになります。記録を読み直さない限り、申し出の傾向を製品や部門に返すことも、対応が終わっていない申し出を把握することも難しくなります。

体系を固めてから全件に分類、4段階で進行

サービスは次の4段階で進みます。

  • 範囲と体系を決める: 対象の期間と記録の種類を決めます。既存の分類体系があれば、それが何を分けているかを確かめて使います。無い場合は、実際の記録から申し出の内容・製品・対応の経過・回答などの体系を下書きし、依頼企業に修正してもらいます。
  • 付け方を固める: 最初の100件ほどに分類を付けて確認してもらい、付け方を固めてから全件に広げます。
  • 全件に分類と根拠を付ける: AIが全件に分類と判断の根拠を付けます。どの分類にも当てはめられない記録は推測で埋めず、判断が割れた記録の一覧に回します。
  • 登録して集計する: 申し出の内容・製品から似た過去の対応を引ける形で、依頼企業の基盤に登録します。あわせて内容別・製品別・部門別に集計し、対応が終わっていない記録を一覧にします(記録に対応の経過が書かれている範囲で)。同社が抜き取りで確かめた結果と、判断が割れた記録の一覧を添えて返し、最終的な確定は依頼企業が判断します。

AIが担うのは、分類の下書きと登録・集計です。分類体系の決定は、既存の区分が何を分けているかを人が確かめて行い、抜き取りの確認も人が担います。記録はメールや共有フォルダなど、依頼企業の普段の方法で送ればよく、専用システムの導入も操作の習得も不要です。前提として、記録が電子データである必要があります。顧客への回答の作成と、対応の是非の判断は依頼企業が行います。

担当者の仕事は「探す」から「根拠を見て確定する」へ

これまで担当者は、似た申し出が来るたびに過去の対応を覚えていそうな人を探して尋ね、履歴から近い記録を拾い読みしていました。データベース化後は、全件の申し出・対応の経過・回答が同じ基準で分かれます。新しい申し出の内容と製品から、似た過去の申し出と、そのときの対応・回答を引けるようになります。担当者が見るのは、引き出された記録と根拠、判断が割れた記録の一覧です。根拠はたとえば次のような形で示されます。「申し出の欄の『届いた製品の表面に傷』は外観の申し出、回答の欄の『交換品をお送りしました』は対応の経過として分けています」「申し出の内容は分類できますが、製品名の記述が無いため、製品を確定せずに判断が割れた記録の一覧に回しています」。こうした根拠を見て確定することが、人の仕事になります。同社は、変わる点として次の3つを挙げています。

  • 時間: 似た申し出への過去の対応を、記憶や検索の言葉選びに頼らず、内容と製品から引けるようになります。製品や部門の改善に返す報告も、内容別・製品別・部門別の集計から始められます。
  • ミス: 担当者ごとにぶれていた分類が、依頼企業が修正した一つの体系にそろい、内容別・製品別に数が合います。申し出・対応の経過・回答が分かれるため、対応の記述を申し出として数えることがなくなります。
  • 属人化: ベテランの記憶に頼っていた似た申し出の見極めが、分類と根拠つきのデータベースとして残ります。管理する側が共有できているつもりでも、応対する担当者が使える形になっていなかった過去の対応を、担当者が自分で引けるようになります。

想定する利用場面は3つです。1つ目は、似た申し出のたびに過去の対応を覚えている担当者に聞いているお客様相談室やCS部門です。2つ目は、申し出の傾向を製品の開発や品質の部門に定期的に返したい部門です。3つ目は、以前にクレーム管理のシステムを入れたものの、過去の記録が分類し直されないまま残っている企業で、そのやり直しとしての利用です。

正解の決め方は、大手機械メーカーの案件での実装をもとにしています。この案件では、自由記述を含む約1万件の顧客満足度調査を全件分析しました。新しい分類の枠を作る前に、いま使われている区分が何を測っているのかを確かめ、このデータで何が言えて何が言えないかを先に定義しました。経営層への報告資料まで納めています。村山代表は「申し出の内容と、こちらの対応の経過と、お客様への回答が一つの欄に混ざったままでは、記録をいくら積んでも次の対応には使えません」とコメントしています。そのうえで「担当の方が過去の対応を確かめたうえで、自分の言葉でお客様に応えられるよう、申し出・対応・回答を分けて残してまいります」と述べています。同社は関連メニューも用意しています。1回の分類と傾向のレポートは「VOC分析(顧客の声の分類・サマリ)」、製品の不具合の記録は「不具合記録のデータベース構築・データ構造化」のスポットメニューで受け付けています。

出典:ゴムマリ

この記事を書いた人

webmaster

ビジネス・経済を軸に、経営・マーケティング・DX・キャリアの実務に役立つ情報を発信しています。