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AI導入企業の約7割が「課題不明確なまま」導入 課題設定が明確か不明確かで期待未達率に2倍以上の差、Engineerforce調査

AI導入企業の約7割が「課題不明確なまま」導入 課題設定が明確か不明確かで期待未達率に2倍以上の差、Engineerforce調査 DX・テクノロジー

企業でAI・生成AIの導入が広がる一方、「何のためにAIを使うのか」が曖昧なまま導入が進むケースが増えています。株式会社Engineerforce(エンジニアフォース)は、企業・組織でAIや生成AIの導入・活用に関わる217名を対象に「業務におけるAI導入・活用の実態調査」を実施しました。具体的な業務課題を設定したうえでAIを導入した企業は約3割にとどまり、約7割は課題が不明確なまま導入を進めていたことが明らかになっています。

調査はインターネットアンケートで、2026年10月7日~2026年10月13日に実施されました。回答者が所属する組織の導入状況は「全社的に導入」が34.1%、「一部の部署で導入」が32.3%で、全体の約66%が組織的にAIを活用しています。回答者の立場は「現場担当者」が47.5%で最も多く、DX・AI推進担当者や情報システム・IT担当者といった推進側から経営層まで、幅広い層が含まれています。

AI導入企業の約7割が「課題不明確なまま」導入 課題設定が明確か不明確かで期待未達率に2倍以上の差、Engineerforce調査

具体的な業務課題を決めてから導入した企業は28.1%

AI導入前に業務課題をどこまで明確にしていたかを尋ねたところ、具体的な業務課題を設定していた企業は全体の28.1%でした。数値目標まで設定していた企業は全体の2.8%にとどまり、業務課題が具体的だった企業を含めても28.1%という結果です。最も多かった回答は「大まかな目的はあったが、対象業務までは決まっていなかった」の37.8%でした。

また、「AI導入を先に決め、その後に活用方法を検討した」と「明確な業務課題や目的は決まっていなかった」がそれぞれ15.7%を占め、合わせて31.4%が導入の目的そのものが不明確な状態でスタートしていました。自由記述では、導入後に課題設定の重要性を痛感したという振り返りの声が複数寄せられており、いずれも「導入前」の段階で課題設定を行うべきだったという内容だったといいます。

課題設定の明確さで成果の実感に大きな開き

導入前の課題設定が明確だった企業(明確群)では72.1%が「成果を十分以上に得られている」と回答したのに対し、不明確だった企業(不明確群)では34.0%にとどまりました。期待未達率は明確群が27.9%、不明確群が63.3%で、2倍以上の差が生じています。課題設定の段階別に見た結果は次の通りです。

  • 数値目標まで具体的に決まっていた(n=6):成果を十分に得られている83.3%、期待未達率16.7%
  • 業務課題は具体的に決まっていた(n=55):成果を十分に得られている70.9%、期待未達率29.1%
  • 大まかな目的はあったが対象業務は決まっていなかった(n=82):成果を十分に得られている35.4%、期待未達率63.4%
  • 明確な課題は決まっていなかった(n=34):成果を十分に得られている41.2%、期待未達率52.9%
  • AI導入を先に決め、その後に活用方法を検討した(n=34):成果を十分に得られている23.5%、期待未達率73.5%

なお「成果を十分に得られている」は「期待していた成果が十分に得られている」「期待していた以上の成果が得られている」の合計、「期待未達率」は「一定の成果は得られているが、期待には届いていない」「ほとんど成果を得られていない」「まったく成果を得られていない」の合計です。「AI導入を先に決めた」層の期待未達率73.5%は全体で最も高く、「業務課題が具体的だった層」の29.1%と比べて約2.5倍の差となりました。「明確な課題なし」の層では「ほとんど成果を得られていない」(20.6%)と「まったく得られていない」(5.9%)の合計が26.5%にのぼり、「AI導入を先に決めた」層の8.8%、「業務課題は具体的に決まっていた」層の1.8%を大きく上回っています。同社はこの層を、成果の二極化が最も顕著な層と位置づけています。

AI導入企業の約7割が「課題不明確なまま」導入 課題設定が明確か不明確かで期待未達率に2倍以上の差、Engineerforce調査

半数超が「AIを使うこと自体が優先されている」と実感

「AIを使うこと自体が優先されている」と感じたことがあるかという問いには、「頻繁に感じる」と「ときどき感じる」の合計が53.5%となり、半数を超える回答者が”目的化”を経験していました。目的化を感じた場面として最も多かったのは「まずAIを使うという前提で施策や業務改善の検討が始まったとき」で、目的化を感じた人の51.7%が選んでいます。2位は「具体的な目標が決まっていなかったとき」(34.5%)、3位は「AIで解決する必要がない業務にも利用を求められたとき」(24.1%)でした。同社は、上位3項目がいずれも「課題の不在」もしくは「手段の先行」に起因する場面だと分析しています。

AI導入企業の約7割が「課題不明確なまま」導入 課題設定が明確か不明確かで期待未達率に2倍以上の差、Engineerforce調査

現場が求める支援は「AI研修・教育」と「課題の明確化」

AI活用を定着させるために今後必要な支援や取り組みとしては、「社員向けのAI研修・教育を実施すること」(43.8%)が最多で、「AI導入前に解決する業務課題を明確にすること」(42.4%)がほぼ同率で続きました。上位5項目はいずれも30%を超え、教育、課題設計、ルール整備、ツール選定、業務フロー設計と、導入前から運用定着まで幅広い段階での支援が求められています。「業務フローの設計」(30.9%)や「KPI設定」(27.2%)など、導入前の計画・設計に関わる項目が複数上位に入った点も特徴です。

同社は調査のまとめとして、成果を左右するのは「AIを導入したかどうか」ではなく「何を解決するかを明確にしたうえで導入したかどうか」だとしています。Engineerforceは、ソフトウェア開発、UI/UXデザイン、コンサルティング、プロダクト開発を手がける東京都渋谷区の企業で、ユーザーヒアリングや業務分析を通じて本質的な課題とAI適用領域を明確にし、PoCから本番構築・運用改善まで伴走するAI開発支援を提供しています。

出典:株式会社Engineerforce

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