マーケティング NEW

よく買われるスイーツほど高価格が許容されるわけではない HONEが全国400人・10カテゴリーの購入実態を調査

よく買われるスイーツほど高価格が許容されるわけではない HONEが全国400人・10カテゴリーの購入実態を調査 マーケティング
Q:普段のスイーツに自分1人が1回で食べる量を買うなら、いくらまで払ってもよいか
Q:普段のスイーツに自分1人が1回で食べる量を買うなら、いくらまで払ってもよいか

菓子事業者の環境変化を受け、生活者の「買い方」を調査

静岡県静岡市に本社を置き、地方企業のマーケティングやブランディングを支援する株式会社HONE(代表取締役:桜井貴斗)は、スイーツの購入実態に関する独自調査の結果を公表しました。対象は全国の20~69歳のスイーツ購入者400人で、10カテゴリーごとの購入実態や許容価格を調べています。10カテゴリーの内訳は、タルト、洋焼き菓子、生ケーキ・ロール、シュー・エクレア、プリン・ゼリー等、チョコレート等、アイス等、和菓子、ドーナツ、その他のスイーツです。

菓子事業者を取り巻く経営環境は、原材料費や人件費の高騰などで厳しさを増しています。同社は、地域のお菓子づくりを続けていくには、作り手のこだわりだけでなく、生活者がどんな場面で買い、何を理由に選び、価格をどう意識しているかを理解することが大切だと考え、今回の調査を実施しました。結果は、誰に、どんな場面で、いくらの商品を届けるかを考える材料として、商品開発や販促の検討に役立つ6つのポイントに整理されています。

年代別の過去2ヶ月のスイーツ購入率
年代別の過去2ヶ月のスイーツ購入率

購入率の上位と、500円以上が許容されるカテゴリーは一致しない

過去2か月に購入したカテゴリーを尋ねたところ、チョコレート類が57.5%、シュークリーム・エクレアが56.3%、アイス・ジェラートが55.5%で上位となりました。いずれも回答者の半数を超えています。一方、「最もよく購入したカテゴリー」を1つだけ選んでもらう設問では、アイス・ジェラートが18.5%で最も多く、シュークリーム・エクレアが18.0%、チョコレート類が14.3%と続きました。

価格についても聞いています。「普段のスイーツに自分1人が1回で食べる量を買うなら、いくらまで払ってもよいか」を購入経験の有無を問わず尋ねると、500円以上を許容する割合が最も高かったのは「生ケーキ・ロールケーキ」で34.0%でした。購入率で上位に入ったチョコレート類は14.0%、シュークリーム・エクレアは13.0%、アイス・ジェラートは11.5%です。許容上限を300円未満とした回答は、シュークリーム・エクレアが60.5%、プリン・ゼリー・ムースが60.0%、アイス・ジェラートが59.0%でした。

スイーツ別の「喫食の場面」
スイーツ別の「喫食の場面」

年代、食べる場面、売り場でも傾向が分かれる

購入率は年代によっても大きく異なります。和菓子は20代が28.4%、60代が58.3%でした。シュークリーム・エクレアは40代の70.8%、生ケーキ・ロールケーキは50代の51.1%が各年代の中で最も高く、購入率が高い年代はカテゴリーによって違いがあります。

各カテゴリーの購入者に絞って購入場面を見ると、10カテゴリー中9カテゴリーで「食後のデザート」が最多でした。アイス・ジェラートは55.3%、プリン・ゼリー・ムースは50.0%、生ケーキ・ロールケーキは48.3%などとなっています。チョコレート類では「小腹を満たすため」が39.3%、「食後のデザート」が38.8%と、ほぼ同水準でした。HONEは、「自分へのご褒美」も各カテゴリーで選ばれているものの、食後や小腹満たしといった日常の用途にも目を向ける必要があるとしています。食後向けなら食事のあとでも食べやすい量や味をどう設計するか、小腹を満たす目的なら少量ずつ食べられる形や持ち歩きやすさが必要か、といった仮説を商品案に落とし込んでいく必要があるとの考えです。

選ぶ際に重視することは、全10カテゴリーで「味」が最多でした。2番目は9カテゴリーで「価格・予算」となり、タルトでは「食感」が2番目に入りました。直近の購入先は、スーパーが最多だったのが6カテゴリー、専門店店頭が最多だったのが4カテゴリーです。アイス・ジェラートは69.4%、チョコレート類は63.8%がスーパーで購入しています。一方で、ドーナツは45.8%、生ケーキ・ロールケーキは39.3%、洋焼き菓子は37.5%などで「専門店店頭」が最多でした。

同社は、「おいしさ」をどう伝えるかは多くの商品に共通する課題だと位置づけています。スーパーで隣の商品と比較されるのか、専門店で店員の説明を聞いて選ばれるのかによって、伝えられる情報量は変わります。そのため、商品コンセプトと販売先をあわせて考え、パッケージや店頭で何を伝えるかまで検証していく必要がありそうだとしています。

スイーツを選ぶ重視点と直近の購入先
スイーツを選ぶ重視点と直近の購入先

世帯年収で変わる価格許容、属性に絞った検証が鍵に

500円以上を許容する割合は、全10カテゴリーで「世帯年収800万円以上」の層が最も高くなりました。生ケーキ・ロールケーキでは、400万円未満の層が21.4%だったのに対し、800万円以上の層は48.3%でした。アイス・ジェラートでも、400万円未満の層が4.6%、800万円以上の層が22.0%です。HONEは、全体平均だけで価格を決めると想定顧客の予算を捉えきれないことがあると指摘しています。高価格帯の商品を検討する際は、届けたい顧客の条件を具体化し、その人たちが商品内容に見合う価格だと感じるかを確かめる必要があるといいます。

今回の調査からは、購入する人の多さ、許容される価格、購入場面や売り場がカテゴリーごとに異なることが分かりました。同社は、新商品を考える際も既存商品の売り方を見直す際も、自社が狙う顧客と利用場面に絞って確かめることで判断に使える情報になるとしています。完全版レポートには、10カテゴリーの購入実態や価格許容に加え、年代・世帯年収などの属性別分析、タルト・洋焼き菓子の購入者に絞った分析が収録されています。なお同社は、お茶に関するアンケート調査(2026年3月/静岡県民500人)や、ヨーグルトに関する実態調査(2026年2月/全国380人)も実施しています。調査の概要は以下の通りです。

  • 調査名:スイーツの購入に関するアンケート
  • 調査主体:株式会社HONE
  • 調査方法:インターネット調査(Freeasy)
  • 調査日:2026年10月
  • 調査対象:全国20~69歳の、過去2か月に自分または他の人用にスイーツを購入した人
  • 有効回答数:400人
  • 調査項目:全15問

出典:株式会社HONE

この記事を書いた人

webmaster

ビジネス・経済を軸に、経営・マーケティング・DX・キャリアの実務に役立つ情報を発信しています。