テレビやネットニュースで目にする「若者に流行っている」というフレーズ。当事者である若者は、こうした報道をどう受け止めているのでしょうか。10代・若年層専門の調査会社である株式会社ワカモノリサーチは、全国の現役高校生(男女)を対象にアンケート調査を実施しました。質問は「テレビやネットニュースでの『若者に流行っている』という報道に『いや、流行ってないけど…』と感じたことはありますか?」というもので、同社はその結果の一部を公表しています。
6割以上が「流行ってないけど…」を経験
回答は「ある」が62.4%、「ない」が37.6%でした。6割以上の高校生が、流行を伝える報道に違和感を覚えた経験を持っていることになります。調査期間は2026年5月25日から2026年6月4日まで、方法はインターネットリサーチで、有効回答数は386名です。
時期のずれ、知らない話題、身近な実感との差
「ある」と答えた高校生の理由を見ていくと、報道のタイミングに関する次のような声が寄せられています。
- 「1個前の流行ったやつがニュースになってた」
- 「1週間前の流行りだったりするから」
- 「すでに流行りが過ぎたものがある」
- 「この曲割と流行ったの前じゃない…?って音楽番組でなることが多い」
流行ったこと自体は知っていても、報道される頃には自分の中ではすでに過去の話題になっているケースがあるようです。「流行りの過ぎ去りが早すぎてこれは今じゃないがたまにある」という回答もあり、話題が次々と移り変わる中で、報道との時間差を感じている様子がうかがえます。
紹介されたものをそもそも知らなかったという声もありました。「そもそも聞いた事のないものが多い」「ネットや友達から聞いた事のないものがあった」「流行語大賞などで、知らないワードが混ざっている」といった回答です。ただし、「自分が流行りに疎いから」と答えた高校生もおり、報道の内容だけでなく、自分が流行を把握していない可能性を考える人もいました。
さらに、「わたしの周りの人や友達が誰もその流行っていると言われていることを言ったりやったりしてないから」「周りにそんなものをつけている人が誰もいないから」「身近で話題になっていないから」など、友達や学校での様子と照らし合わせる声も寄せられました。身近な人たちの会話や持ち物が、流行を実感する一つの基準になっているようです。
年齢・地域・SNSの違いを挙げる声も
このほか、「一部のSNSで流行ってる=若者全体の流行と勘違いしてる記事がたまにあるから」「若者の幅が広すぎて自分たちの年齢から上下に離れてる人たちについてのだったりするから」「東京と他県でだいぶ違う」「地方によって流行りの時期が違うから」といった回答もありました。同じ若者でも、年齢や住む地域、見ているSNSが違えば触れる話題も異なると考えているようで、流行そのものだけでなく、誰の間で流行っているのかという伝え方にも目を向けている様子がうかがえます。
「ない」派37.6%の受け止め方
一方、「ない」と答えた37.6%からは、「実際に学校で話題になっていることが多いから」「ニュースで紹介されてる物は身近でよく聞くものだから」「インスタやTikTokで見るものばかりだから」といった声が寄せられました。学校で友達が話していることや、普段SNSで目にしているものが報道でも取り上げられており、身近な流行と報道の内容が重なっているため、違和感なく受け止めているようです。
知らないものが紹介されても、それを自分がまだ知らなかった情報として捉える高校生もいました。「あまり自分が流行りに乗れておらずそこで初めて流行りを知るから」「もし知らないものが出てきたとしても自分が知らないだけかなと思うから」「自分がやってないだけで意外と流行ってるものがあるから」といった回答です。また、「きちんとした調査をもとに放送されてると思うから」「流行ってなかったら紹介されないから」「テレビで放送されるのは、いつも話題性のあるものだから」など、報道への信頼をもとに流行を受け止めている声もありました。
このほか、「そのようなニュースをあまり観ない」「報道自体あまり見たことがない」「テレビやニュースを見ない」「普段あまりニュースを見ないから」という回答も見られました。「ない」と答えた層には、報道に納得している人だけでなく、そもそも流行を紹介する報道をあまり見ていない人も含まれていたことになります。
出典:株式会社ワカモノリサーチ