AI活用・DX推進支援や事業経営の伴走支援を手がけるMulti Support Consulting(マルチサポートコンサルティング、東京都千代田区、代表:佐久間 篤夫)は、「中小企業のAI活用におけるルール・リスク対策に関する実態調査」の結果を公表しました。対象は、中小企業・中堅企業で経営・管理に携わる30〜60代の149人です。いずれもAI・DXの提案を受けた経験がある人に限定しています。調査期間は2026年10月8日〜2026年10月22日で、インターネット調査として実施されました。
生成AIは、文章作成や情報整理など幅広い業務で使える技術として注目されています。その一方で、業務で使う際には、生成された情報が正確かどうか、機密情報や個人情報をどう扱うか、著作権・知的財産権に問題がないかといったリスクも確認する必要があります。今回の調査では、従業員の利用状況をどの程度把握しているか、業務利用で何が不安か、社内ルールづくりの何が難しいか、外部の専門家に何を相談したいかを尋ねています。回答者の男女比は男性63.1%、女性36.9%で、年齢層は30代が38.3%、40代が42.3%、50代が16.1%、60代が3.4%でした。

従業員の生成AI利用、経営・管理層の63%が実態をつかみきれず
従業員が業務で生成AIをどの程度使っているかを把握できているかを単一回答で尋ねたところ、「あまり把握できていない」が52.3%、「ほとんど把握できていない」が10.7%でした。両者を合わせると63%に上ります。一方、「だいたい把握している」は33.6%、「正確に把握している」は3.4%で、合わせて37%でした。同社は、従業員の利用状況の把握が、社内ルールや情報管理のあり方を検討するうえでも重要な課題になりそうだとしています。
生成AIを業務で使う際の不安(複数回答可)では、「AIが生成した情報の正確性」が104人で最多でした。第2位は「機密情報や個人情報が外部に漏れること」(95人)、第3位は「従業員が不適切な使い方をすること」(84人)でした。さらに、「著作権・知的財産権に関する問題」(54人)が第4位、「問題が起きたときの責任の所在」(53人)が第5位に入っています。出力内容をそのまま使ってよいのかという正確性への懸念に加えて、情報漏えいや従業員による不適切な利用、著作権なども不安要素として挙がりました。

ルール整備で難しいこと、第1位は「法的なリスクを判断できない」
社内でAIの利用ルールを整備するうえで難しいと感じること(複数回答可)では、「法的なリスクを判断できない」が82人で第1位でした。第2位は「社内に詳しい人材がいない」(71人)、第3位は「決めても守られるか不安」(52人)です。「何を決めればよいかわからない」と「部署ごとに使い方が違い統一できない」は、いずれも46人で第4位に並びました。法的リスクの判断だけでなく、専門知識を持つ人材の不在、ルールが守られるかという懸念、部署間で使い方を統一する難しさなど、複数の課題があることが示されています。
AI活用について外部の専門家に相談したいこと(複数回答可)では、「社内のAI利用ルール・ガイドラインの作成」が75人で最も多くなりました。続いて「情報セキュリティ対策の確認」が69人、「個人情報・機密情報の取り扱い」が65人、「自社に合ったAI活用方法の整理」が54人です。外部の専門家には、AIの活用方法だけでなく、社内ルールの整備や情報セキュリティ、個人情報・機密情報の取り扱いなど、安心して業務利用を進めるための支援も求められている様子がうかがえます。

「一律に制限せず、自社に合った利用範囲を明確に」同社が示す方向性
同社は調査結果を踏まえ、生成AIの業務利用を進めるには、従業員の利用状況の把握に加え、情報の正確性や情報漏えい、法的なリスクなどを考慮したルール整備が課題になっているとまとめています。そのうえで、生成AIを安全かつ効果的に活用するためには、利用を一律に制限するのではなく、自社の業務内容や取り扱う情報に応じて利用範囲や注意事項を明確にし、従業員が適切に使える環境を整えることが重要だとの考えを示しました。
マルチサポートコンサルティングは、法律・経営コンサルタントの佐久間篤夫氏を中心に、中小企業の経営課題に寄り添う形でAI活用・DX推進を支援しています。経営・技術・法律の視点を踏まえ、ツールの導入を前提とせず、業務内容や経営課題を整理したうえで、費用対効果や社内での運用可能性も考慮したAI・DX導入計画の策定を支援しています。あわせて、事業計画の策定支援や、関連する補助金・助成金の申請支援にも対応しています。
また、業務でのAI活用を検討している企業向けに、AI活用可能性の無料簡易診断や30分の無料相談も案内しています。同社の事業内容は、事業経営の伴走支援、AI活用・DX推進支援、組織運営の課題解決、トラブル・紛争の解決です。