
前期比の価格変動はマイナス2.3%~プラス2.5%
株式会社マーキュリー(東京都港区、代表取締役:陣 隆浩、証券コード5025)が、2026年第3四半期(7月~9月)の主要エリアにおける中古マンション価格動向をまとめた。同社は、不動産ビッグデータとAIなどのテクノロジーを活用した不動産マーケティングプラットフォームを手がけている。前期(2026年4~6月)と比べた価格の変動は、マイナス2.3%からプラス2.5%の範囲だった。新築分譲時からの平均騰落率の変動は、マイナス8.6ポイントからプラス1.8ポイントの範囲に収まった。
価格と騰落率のいずれも、下落率が最も大きかったのは東京23区と大阪市だった。ただし、新築分譲時価格からの平均騰落率が高いのも、引き続きこの2エリアである。東京23区はプラス105.3%、大阪市はプラス78.8%だった。前年同期(2025年7~9月)と比べると、平均価格が最も上昇したのは大阪市、平均騰落率が最も上昇したのは川崎市だった。
築年数別で最も価格が高かったのは、東京23区の築5年以内で、平均価格は1億8,201万円だった。平均騰落率が最も高かったのは東京23区の築11~15年でプラス155.6%(新築時価格の約2.6倍)、次いで東京23区の築16~20年がプラス152.7%(新築時価格の約2.5倍)だった。東京23区では、築5年以内を除く3つの築年数帯で平均騰落率がプラス100%(新築時価格の2倍)を上回った。大阪市も築11~15年でプラス138.9%(新築時価格の約2.4倍)となり、東京23区と同様に、築5年以内を除く3つの築年数帯でプラス100%を超えている。
全体としては、価格は依然として高い水準を維持している。一方で、東京23区や大阪市など、価格が上昇して騰落率が高くなっていたエリアが下落に転じている。特に東京23区の築5年以内は、2025年7~9月から4四半期連続で価格が下落した。

主要エリアの平均価格と騰落率
各エリアの平均価格と、流通した住戸の新築時からの平均騰落率は以下のとおり。
- 東京23区:平均価格1億6,078万円(前期比マイナス1.2%・マイナス197万円、前年同期比プラス0.0%・プラス4万円)。平均騰落率プラス105.3%(前期比マイナス6.6ポイント、前年同期比マイナス9.4ポイント)
- 横浜市:平均価格8,004万円(前期比プラス1.1%・プラス88万円、前年同期比プラス12.2%・プラス871万円)。平均騰落率プラス58.3%(前期比プラス1.8ポイント、前年同期比プラス8.3ポイント)
- 川崎市:平均価格8,150万円(前期比プラス2.5%・プラス201万円、前年同期比プラス12.7%・プラス915万円)。平均騰落率プラス65.0%(前期比プラス1.1ポイント、前年同期比プラス11.2ポイント)
- 大阪市:平均価格1億361万円(前期比マイナス2.3%・マイナス243万円、前年同期比プラス18.9%・プラス1,649万円)。平均騰落率プラス78.8%(前期比マイナス8.6ポイント、前年同期比マイナス0.8ポイント)
- 京都市:平均価格7,404万円(前期比プラス0.2%・プラス14万円、前年同期比プラス5.1%・プラス357万円)。平均騰落率プラス40.2%(前期比マイナス2.1ポイント、前年同期比プラス2.1ポイント)
- 名古屋市:平均価格5,204万円(前期比マイナス1.0%・マイナス53万円、前年同期比プラス11.5%・プラス537万円)。平均騰落率プラス13.7%(前期比プラス1.5ポイント、前年同期比プラス6.0ポイント)

地域別に見る高値エリアの動き
東京23区
平均価格が1億円を超えたのは14区で、千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、江東区、品川区、目黒区、世田谷区、渋谷区、中野区、杉並区、豊島区が該当した。平均騰落率が最も高かったのは港区で、新築分譲時からプラス131.2%(新築時価格の約2.3倍)だった。2番目は江東区のプラス130.1%で、計9区が平均騰落率プラス100%(新築時価格の2倍)以上となった。築年数別では、千代田区と港区の築11~15年および築16~20年で、平均騰落率がプラス200%(新築時価格の3倍)を上回った。依然として高値ではあるものの、価格と騰落率のいずれにも下落傾向が見られる。
大阪市
平均価格が最も高かったのは北区の1億5,137万円だった。平均価格が1億円を上回ったのは、都島区、福島区、西区、浪速区、北区、中央区の6区である。平均騰落率は浪速区の新築分譲時プラス127.0%が最も高く、北区の101.9%が続いた。この2区は、平均騰落率がプラス100%(新築時価格の2倍)を超えている。
築年数別に平均騰落率がプラス100%(新築時価格の2倍)を上回った区と築年数帯は、次のとおりである。福島区は築11~15年と築16~20年、西区と浪速区はいずれも築6~10年、築11~15年、築16~20年が該当した。このほか、阿倍野区の築16~20年、淀川区の築11~15年、北区の築6~10年・築11~15年・築16~20年、中央区の築11~15年・築16~20年も上回った。最も騰落率が高かったのは、北区の築11~15年のプラス193.3%(新築時価格の約2.9倍)だった。大阪市の価格をけん引してきた西区と北区では価格に若干の下落傾向が見られる一方、浪速区と阿倍野区では上昇傾向が見られた。
横浜市・川崎市
横浜市では、西区の平均価格が1億円を上回った。平均騰落率も西区が最も高く、新築分譲時からプラス112.8%(新築時価格の約2.1倍)と、市内で唯一100%(新築時価格の2倍)を上回った。築年数別で平均価格が1億円を上回ったのは、神奈川区の築5年以内と築16~20年、西区の築6~10年と築16~20年、中区の築6~10年、都筑区の築5年以内である。築年数別の平均騰落率は、西区の築16~20年のプラス189.5%(新築時価格の約2.9倍)が最も高かった。このほか、神奈川区の築16~20年、西区の築11~15年、中区の築6~10年もプラス100%(新築時価格の2倍)を超えた。ただし、ピックアップした価格や騰落率の上位エリアにおいても、下落傾向が見られている。
川崎市では、中原区が平均価格1億1,124万円で最も高く、市内で唯一1億円を超えた。中原区は、築5年以内を除くすべての築年数帯で平均価格が1億円を上回っている。平均騰落率も中原区が最も高く、新築分譲時からプラス94.2%(新築時価格の約1.9倍)だった。築年数別では、中原区の築16~20年の117.7%(新築時価格の約2.2倍)が最も高かった。このほか、幸区の築16~20年と中原区の築11~15年でも平均騰落率が100%(新築時価格の約2倍)を上回った。
京都市・名古屋市
京都市で平均価格が最も高かったのは上京区の1億1,688万円で、市内で唯一1億円を上回った。平均騰落率は中京区の新築分譲時プラス54.3%が最も高く、そのほかの上位エリアも50%(新築時価格の1.5倍)前後だった。築年数別では、下京区の築11~15年のプラス117.2%(新築時価格の2.2倍)が最も高く、唯一プラス100%(新築時価格の2倍)を上回った。
名古屋市で平均価格が最も高かったのは千種区の6,556万円だった。平均価格が5,000万円を上回ったのは、千種区、東区、中村区、中区、昭和区、瑞穂区の6区である。平均騰落率は中区の新築分譲時プラス26.4%が最も高かった。平均騰落率がプラス10%を超えたのは、千種区、東区、中村区、中区、昭和区、名東区の6区である。築年数別で最も平均騰落率が高かったのは、中区の築11~15年のプラス47.6%(新築時価格の約1.5倍)だった。

調査の概要
騰落率は、Realnetマンションサマリの新築マンションデータと中古流通マンションデータを基に算出されている。対象は、各エリアで2025年7月から2026年9月末に流通した中古マンションのうち、流通時点で築20年以内の物件で、投資用物件は除いている。同社は1991年の創業以来、「不動産ビッグデータ」を軸に事業を展開してきた。現在は、不動産マーケティングプラットフォーム「Realnet(リアルネット)」を通じて、新築マンションデベロッパー向けのマーケティングシステムや仲介業者向けのコンテンツなどを提供している。
出典:株式会社マーキュリー