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三菱UFJリサーチ&コンサルティング、自治体営業向けAI分析ツール「Gov Sales®」正式版を提供開始 議会録の更新を知らせる新機能を搭載

三菱UFJリサーチ&コンサルティング、自治体営業向けAI分析ツール「Gov Sales®」正式版を提供開始 議会録の更新を知らせる新機能を搭載 DX・テクノロジー

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(以下、MURC)は11月5日(木)、地方自治体を対象に法人営業を行う担当者向けのAI分析ツール「Gov Sales®」(ガブ セールス)正式版の提供を開始した。本記事では以下、地方自治体を対象とした法人営業を「自治体営業」と呼ぶ。

「Gov Sales®」は、東京大学発AIスタートアップの株式会社2WINSと共同開発したWebサービスだ。対象となるのは、全国の自治体の予算書・議会録・施政方針等の公開情報である。MURCが独自に構造化したデータ基盤に、2WINSが強みとする「大規模言語モデル(LLM)を活用したAI技術」を組み合わせて構築した。利用者は、どの自治体のどの担当課に何を提案すべきかを短時間で把握でき、担当者の専門知識や経験に過度に依存しない、質の高い提案活動が可能になるという。

トライアルで確認された効果と、明らかになったこと

同サービスは2026年7月に先行提供(トライアル)を開始し、トライアル企業からのフィードバックをもとに本番環境の整備を進めてきた。MURCは自治体営業を行う企業に試用してもらい、実際の営業現場での活用状況を検証。その過程で、次のような効果を確認したという。

  • 自治体の予算書・議会録・施政方針等の公開情報を根拠に、好機を逃さない営業活動ができるようになった
  • 自治体ごとの施策・事業の取り組み状況を踏まえ、提案先や優先順位を整理した販売戦略・販売計画を立案できるようになった
  • 担当者の経験に依存せず、組織としてより精度の高い提案活動を行うための基盤として機能した

一方で、自治体の方針や検討状況を示す議会録は随時更新されるため、「いつ動くべきか」を把握するには、情報の変化をタイムリーに捉える仕組みが必要であることも分かった。MURCはこの知見を踏まえて2WINSと連携し、本番環境の構築と機能強化を進め、キーワード通知機能を搭載した正式版の提供開始に至った。

新搭載の「キーワード通知機能」で、情報の変化をつかむ

正式版では、「キーワード通知機能」を新たに搭載した。企業や営業担当者が関心のあるキーワードをあらかじめ登録しておくと、該当する自治体の議会録が更新された際に通知を受け取れる。これにより、「情報を探しに行く」だけでなく「情報の変化に気づく」ことも可能になり、公開情報に基づいた、タイミングを逃さない自治体向け提案活動を支援する。

想定される利用シーン

  • 自社ソリューションに関連する領域(例:安全・安心に関する取り組み、防災・減災対策、デジタル化・業務効率化など)をキーワード登録し、該当自治体で新たな検討が始まった段階でその内容を把握する
  • 担当する自治体名と重点テーマ(例:子育て支援、DX推進、脱炭素など)を組み合わせて登録し、施策の方向性の変化を提案活動のきっかけとして活用する
  • 営業部門全体で共通のキーワードを設定し、担当者の経験に左右されずに、組織として動くべきタイミングを共有する

正式版の主な特長と今後の展開

正式版の主な特長は次の通り。

  • 全国の地方自治体の約9割にあたる自治体予算情報を独自に構造化・データベース化
  • 新搭載の「キーワード通知機能」により、登録したキーワードに該当する議会録の更新をお知らせページで通知
  • 議会録に記載された首長・幹部職員の答弁や施策方針を抽出し、次年度以降の施策の方向性を推定
  • 自社ソリューションの提案につながる可能性が高い具体的な予算項目(例:防災・減災対策費、DX推進費、子育て支援関連予算など)を抽出・提示
  • 自治体間の施策比較により、すでに活発に取り組まれている領域や、まだ十分に着手されていない領域を迅速に把握
  • 自治体・担当課ごとに設定した条件に合わせた提案内容をレポート形式で確認でき、担当者のスキルや経験に依存しない営業活動を支援

対象ユーザーは、地方自治体を対象に営業活動を行う企業の担当者で、提供形態は有償のWebサービスとなる。主な機能は、自治体情報・データの収集・分析、自社サービスとの適合度分析、自治体間の施策比較、キーワード通知。なお、11月5日以降もトライアルは利用できる。

MURCと2WINSは正式版の提供開始後も、自治体に関するデータの追加や、利用企業の声を踏まえた継続的なシステム開発・改善を行い、データとAIを活用した自治体営業の効率化・高度化を推進していく。あわせて、MURCが自治体職員向けに無償で提供している地方創生データベース「ナレッジシップ」との連携も強化し、地方自治体と民間企業の双方を支える情報基盤の充実を図るとしている。

「ナレッジシップ」は、MURCが2024年より提供している、自治体職員が次年度の施策検討に必要な情報を効率的に収集できるWebサービスだ。国の補助金・交付金情報に加え、全国約1,600自治体(2026年10月時点)の予算・施策情報をまとめて閲覧できる。LGWAN(総合行政ネットワーク)にも対応しており、自治体職員であれば登録・利用ともに無償となっている。「Gov Sales®」は、このナレッジシップの運営を通じて培ったデータ収集・構造化のノウハウと基盤を活かして開発された。

共同開発を担った2WINSは、東京大学が位置する本郷を拠点とする東大発AIスタートアップだ。東京大学大学院やインド工科大学等の出身研究者を中心に、言語系AI・画像系AI・データサイエンスを強みとしており、2025年3月には東京大学「松尾研発スタートアップ®」に認定された。MURCは三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のシンクタンク・コンサルティングファームで、東京・名古屋・大阪を拠点に、国や地方自治体の政策に関する調査研究・提言や、民間企業向けの各種コンサルティングなどを手がけている。

出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社

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