イーソル株式会社(本社:東京都中野区)は、一般社団法人 組込みシステム技術協会(JASA)が2026年11月5日に始動を発表した「SDxプラットフォーム委員会」(SDxPFC)に、中核企業として参画します。イーソルは同委員会で、SDVを筆頭とした次世代SDx(Software Defined Everything)に向けた共通アーキテクチャの確立から実証までを牽引していきます。委員長には、イーソルの代表取締役社長 CEO兼CTOである権藤 正樹氏が就きます。権藤氏は自動車メーカーを含む参画企業と協調しながら、SDxの実現に向けた技術的課題の解決を主導します。
ECUごとのサイロ化が阻む、車両全体の「E2E DevOps」
自動車産業をはじめとするモノづくりの領域では、ソフトウェアの更新によって製品価値を継続的に高めていく「SDx」への変革が急務となっています。一方で、これまでの開発はECUごとにサイロ化されていました。ハードウェアの制約や、メカ・エレ・コンピュータ(機械・電子・ソフトウェア/コンピュータ領域)という領域ごとの壁が、開発効率やシステム全体の品質向上を妨げる構造的な課題になっていました。
イーソルは、次世代SDVの実現に不可欠なものとして2つを挙げています。1つは、クルマ全体を俯瞰で捉え、企画から量産後までメカ・エレ・コンピュータの全領域を統合的かつ同時並行(コンカレント)で設計・検証する「E2E DevOps(End-to-End DevOps)」の仕組みです。もう1つは、それを支える共通のソフトウェアプラットフォームです。
RTOS技術を核にした「Full Stack Engineering」で領域間をつなぐ
イーソルは新時代のOSベンダーとして、強みである高度なリアルタイムOS(RTOS)技術から、プラットフォーム、開発プロセスまでをトータルに支える「Full Stack Engineering(フルスタックエンジニアリング)」を提供します。同社は長年、マルチコア/メニーコア環境に最適化したスケーラブルなRTOS技術によって、ミッションクリティカルな分野で高い安全性とリアルタイム性の両立を実現してきました。
委員会の共通アーキテクチャ確立・実証フェーズでは、イーソルがコンピュータ領域におけるフルスタックの技術基盤(実行基盤および開発基盤)を提供します。狙いは、ソフトウェア開発の効率化だけではありません。MBD(モデルベース開発)やMBSE(モデルベースシステムズエンジニアリング)、仮想ECU(Virtual ECU)などを用いたメカ・エレの仮想開発空間ともシームレスに連携するアーキテクチャについて、その確立と実証を主導します。ハードウェアの制約を抽象化し、異なるドメインのツールチェーンとデータをつなぐプラットフォームの実現を支援することで、実践的な「E2E DevOps」環境の確立を牽引する考えです。
権藤氏は、SDVをはじめとするSDxの社会実装について、「足回りとなるOSやソフトウェアアーキテクチャの革新が最大の鍵(イネーブラー)となります」とコメントしています。さらに、日本のモノづくりの未来は、メカ・エレ・コンピュータの領域をソフトウェアでつなぎ、組織や企業のサイロを突き破る「E2E DevOps」を実現できるかに懸かっているとの認識を示しました。そのうえで、同社が培ってきたFull Stack Engineeringの知見を、領域横断の連携を可能にする「重要なピース」と位置づけています。委員会という業界横断の共創の場を通じて、「日本の産業界がOne Teamとなって世界で勝つための競争力強化に貢献してまいります」と述べています。
「EdgeTech+ 2026」で基調講演、ブースでは同社過去最大規模の展示
JASAが主催する国内最大級の組込み・エッジテクノロジー総合展示会「EdgeTech+ 2026」は、11月18日(水)から20日(金)まで開催されます。そのオートモーティブ ソフトウェア エキスポ2日目となる「SDxカンファレンスDay」(19日)で、権藤氏が「SDxプラットフォーム:ソフトウェアが繋ぐ新たなモノづくりと新たなアライアンス」と題した基調講演を行い、委員会の活動計画を発表します。展示会場のイーソルブースでは、関連技術やソリューションについて同社として過去最大規模の展示を行うほか、各種ブースプレゼンテーションも実施します。
「SDxカンファレンスDay(EdgeTech+ 2026内)」の概要
権藤氏はSDxプラットフォーム委員会の委員長として登壇し、委員会の活動計画のほか、SDVに向けた実証ロードマップや技術的展望を解説します。参画企業の講演も予定されています。
- 日時:2026年11月19日(木)10:00~18:00(EdgeTech+ 2026の2日目)
- 会場:パシフィコ横浜「EdgeTech+ 2026」展示ホール内 オートモーティブソフトウェアエキスポ基調講演会場
- テーマ:SDxプラットフォーム委員会の活動計画と、SDVに向けた実証ロードマップの紹介/自動車メーカー、サプライヤの最新動向
- 登壇者:権藤 正樹氏(SDxプラットフォーム委員会 委員長/イーソル)、参画企業各社
- 参加:無料(事前来場登録制)
イーソルブースの出展概要
ブースのテーマは「モノづくりは、SDxの時代へ。AIで加速するその先を、フルスタックのソフトウェア技術で切り拓く」です。車両制御とAI体験を両立させる「eSOL AI Mobility Sandbox」をはじめ、SDx×AI時代のソフトウェア開発を支援する各ソリューションの展示と、ブース内プレゼンテーションを実施します。イーソルの最新技術およびソリューションの展示は、3日間を通して行われます。
- 会期:2026年11月18日(水)~20日(金)10:00~17:00(19日(木)のみ18:00まで)
- 会場:パシフィコ横浜 展示ホール(イーソルブース:小間番号 CM-09)
- AIエージェントと人・車両が対話するための実験場:eSOL AI Mobility Sandbox
- エッジAI×ロボティクス×デジタルツイン:フィジカルAI時代のエッジシステム開発ソリューション
- 機能安全対応スケーラブルリアルタイムOS:eSOL eMCOS
- AUTOSARのメリットを具現化:eSOL AUTOSAR Solutions
- 時系列データ解析・性能解析プラットフォーム:PRISM Profiler
イーソルは、独自のマルチカーネルテクノロジー(特許取得)で開発したRTOS「eMCOS」を中核に、プラットフォーム、OS、アプリケーションの各層からツールチェーン、プロセスまでをトータルに提供しています。同社の製品は、車載システムをはじめ、FA、人工衛星、医療機器、デジタル家電を含む組込みアプリケーションの分野で、世界中で採用されています。2025年5月に創業50周年を迎え、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています(証券コード:4420)。
出典:イーソル株式会社