プログラマブルな金融サービスを手がける Stripe は 2026 年 10 月 21 日 (米国時間)、Anthropic の新しい AI エージェントアプリ「Claude Duet」と、Stripe のデジタルウォレット「Link」のエージェント向けウォレットおよび「Stripe MCP」との連携を発表しました。Claude Duet は米国のユーザー向けにリサーチプレビューとして公開されたアプリで、スモールビジネスオーナーや専門職のユーザーを対象としています。重要な確認事項やタスクの把握を助け、AI に任せた仕事を最後までやり遂げられるよう支援するのが役割です。
Link 連携で、ネット上の購入を AI に依頼
Link を使えば、ビジネスオーナーはインターネット上のあらゆる場所で必要なあらゆるものの購入を Claude Duet に頼めるようになります。具体例としては、次のような用途が挙げられています。
- デジタル広告の出稿
- 名刺の注文
- チームランチの手配
- ホワイトボードマーカーの補充
購入はすべてユーザーの承認を前提としています。ユーザーが個々の購入を承認した後、Claude がバーチャルカードを使って取引を完了させる流れです。
Stripe MCP で請求・売上管理にも対応
Stripe MCP との連携により、Claude Duet 上では請求書や決済用リンクの送付が可能になります。あわせて、商品と価格の管理、売上の分析、返金処理といった業務も Claude Duet から実行できます。
Stripe「ユーザーのコントロールを保ったまま日常業務を」
Stripe 決済部門責任者のケヴィン・ミラー (Kevin Miller) 氏は、AI エージェントに任せる業務を増やしたいという要望が世界中の経営者の間で強まっていると説明しています。「この備品を注文して」「このお客様に請求書を送って」と伝えるだけで AI エージェントが動く環境を望む人が増えているとし、Link のエージェント向けウォレットと Stripe MCP の組み合わせによって、Claude Duet はユーザーのコントロールを維持しながら、こうした日常業務の多くを担えるようになると述べています。
Anthropic「金銭が絡む場面での信頼が重要に」
Anthropic 最高技術責任者のラフル・パティル (Rahul Patil) 氏は、AI エージェントが実務を担うようになるほど、お金のやり取りが生じる場面での信頼の重要性が増すと指摘しています。Stripe があらゆる規模のビジネスから長年信頼を得てきた点に触れたうえで、Claude Duet 内の決済機能を Link 上に構築することで、購入体験の全体をユーザー自身が管理し続けられると説明。これが AI エージェントに本格的な責任を委ねるうえで欠かせない基盤だとしています。
200 以上の AI エージェントの決済を支える Link
Link はすでに、Meta の Muse、SpaceX の Grok Bot、Instinct など、200 以上のパーソナル AI エージェントの決済を支えています。
Stripe はサンフランシスコとダブリンに本社を置き、世界の何百万もの企業がオンラインおよび対面での決済、組込型金融、収益モデルのカスタマイズに同社のサービスを活用しています。処理する決済額は年間 1.9 兆ドル (約 300 兆円) 以上で、世界の GDP の 1.6 % に相当します。同社は AI とステーブルコインに重点を置いた事業拡大と研究開発への投資を進めています。