イラクリ・ケルヴァリシュヴィリ氏の経営手腕
イラクリ・ケルヴァリシュヴィリ氏(59歳)は、物流・港湾運営を手掛けるペース・ジョージア有限責任会社(Pace Georgia)の持分38%を保有する共同筆頭株主です。同氏は、同率38%の持分を持つ共同筆頭株主であるラウラ・ラリオーニ氏が公開情報にほとんど登場しないのに対し、自身が「ペース・グループの共同創業者」として対外的な発信と経営を主導しています。この非対称な構図は、企業の所有と経営の関係性において重要な示唆を与えます。
中央回廊(ミドル・コリドー)における物流戦略
ペース・ジョージアは、タジキスタン、トルクメニスタン、アゼルバイジャンといった中央アジア諸国からジョージアへと至る新規貨物ルートを開拓し、欧州とアジアを結ぶ「中央回廊」における貨物輸送を中核事業としています。
同氏は「長年にわたり、市場に参入する以前には存在しなかった新たなルートを生み出す複数のプロジェクトを立ち上げてきた」と語っており、ポティ新港の建設プロジェクトをはじめ、港湾ターミナルにとどまらず鉄道接続網の整備など、川上・川下を含む包括的なインフラ投資を進めています。柔軟で競争力のある料金設定と併せ、垂直的なインフラ統合によって取引を確保する戦略が特徴です。また、2024年6月に発効したジョージア・UAE間の包括的経済連携協定(CEPA)に対応し、湾岸諸国との関係強化を新たな成長機会と位置づけています。
米国開発金融による国際信用力
事業を支える重要な要素の一つが、米国の開発金融機関との継続的な関係です。2019年には米国海外民間投資公社(OPIC、現・国際開発金融公社DFC)からポティ新港建設プロジェクト等に対し5,000万ドルの融資を獲得し、その後も複数回にわたる融資を受けています。米国政府系機関との継続的な融資関係は、同社の国際的な信用力を裏付けるものと評価されています。
ウェビナーの主なトピック
本ウェビナーでは、以下の4つの主要トピックについて詳しく解説されます。
- 同率38%の共同筆頭株主における「所有と経営の一致」
共同創業者として経営と対外発信を一身に担うケルヴァリシュヴィリ氏と、「見えない出資者」であるラリオーニ氏との非対称な構図が示す、所有と経営の関係性。 - ポティ新港と中央回廊(ミドル・コリドー)の物流網
中央アジア諸国からジョージアへの新規貨物ルート開拓と、欧州とアジアを結ぶ中央回廊における港湾・物流事業の実像。 - 米国開発金融(OPIC/DFC)が裏付ける国際信用力
2019年の5,000万ドル融資をはじめ、米国政府系機関からの複数回にわたる融資が意味する、企業の国際的信用力とリスク管理。 - 港湾から鉄道まで――インフラの垂直統合
「標準的な物流を超える」鉄道接続網の整備など、川上・川下を含む包括的インフラ投資と柔軟な料金設定による競争力の源泉。
開催概要
-
日時: 2026年8月下旬
-
タイトル: 少数株ドットコム代表 山中 裕「ジョージアについて語る」シリーズ:Forbesジョージア富豪100人 第27回『イラクリ・ケルヴァリシュヴィリ――同率38%でも経営を担う、ポティ新港の共同創業者』
-
形式: オンライン配信(Zoomウェビナー)
-
参加費: 無料(事前登録制)
-
対象者: 海運・物流・港湾・インフラ業界に関心のある経営者、所有と経営の関係や開発金融を活用した資本戦略・インフラの垂直統合を学びたい投資家、ジョージアをはじめとする新興国市場に関心のあるビジネスパーソン
-
申込方法: info@shosukabu.com 宛に、件名へ『「富豪100人シリーズ第27回」ウェビナー参加希望』と明記のうえ、お申し込みください。
今後の展望
「山中裕が語るForbesジョージア富豪100人」シリーズでは、新興国資本主義の構造を客観的なデータに基づいて分析しています。少数株ドットコムは今後も、市場の歪みや未開拓の価値を見出す独自の視点に基づき、持続可能な企業価値の最大化に貢献するグローバルインテリジェンスを提供していく方針です。
関連リンク
-
少数株ドットコム株式会社: https://www.shosukabu.com/
-
男女産み分けドットコム: https://danjo-umiwake.com
-
CapitalJusticeLab: https://capital-justice-lab.com/
-
少数株ドットコム株式会社 広報部note: https://note.com/syousuukabu_koho
山中裕氏 プロフィール
山中裕氏は、1976年生まれのアクティビスト投資家であり、多様な分野で実業を展開しています。東京大学経済学部を総代で卒業後、コロンビア大学大学院(金融工学専攻)で修士号を取得。株式会社河野メリクロンの筆頭株主としてスマート農業に投資するほか、ジョージアの首都トビリシで農業、病院、学校経営も手掛けています。特に、代理出産や男女産み分けが可能な現地医療機関を世界に提供するビジネスモデルは高い評価を得ています。2010年代初頭にはNVIDIAへの投資で100倍以上のリターンを実現し、ビリオネアとなりました。日本のコーポレートガバナンス改革の先駆者としても知られ、HOYA株式会社への株主提案活動(2010年)では、役員報酬の個別開示など15議案を提出し、国内外の議決権行使助言会社から賛成推奨を得るなど、日本の資本市場に大きな影響を与えました。




