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ケイデンスの「AuraStack AI Super Agent」をNokiaが導入、電子システム設計サイクルを数カ月から数日に短縮

ケイデンスの「AuraStack AI Super Agent」をNokiaが導入、電子システム設計サイクルを数カ月から数日に短縮 DX・テクノロジー

エージェンティックAIとスーパーコンピューターを安全なオンプレミス環境で統合

ケイデンス(Nasdaq: CDNS)は10月21日(米国時間)、Nokiaが大規模な電子システム設計を加速するため、Cadence® AuraStack™ AI Super AgentをCadence Millennium® M2000 AI Supercomputer上に導入することを明らかにした。Millennium M2000 AI Supercomputerは、NVIDIA Blackwell GPUとNVIDIA CUDA-Xを搭載している。両者の連携によって、機密性の高いエンジニアリングIPを保護しながら、Nokiaの複雑なシステム設計サイクルを数カ月から数日に縮めている。

今回の仕組みでは、エージェンティックAI、ケイデンスのエンジニアリング・ソフトウェア、アクセラレーテッド・コンピューティング(アクセラレータを活用した高速コンピューティング)を、安全なオンプレミスプラットフォームに統合した。Nokiaは機密性の高いエンジニアリングデータと知的財産(IP)を自社の管理下に置いたまま、主要な設計・解析ワークフローを5倍高速化している。

ケイデンスは今回の導入を、業界をリードするシステム企業におけるAI駆動型エンジニアリングの新たなモデルを確立するものと位置づけている。NokiaはAuraStack AI Super Agentを使い、エンジニアリングタスクの自動化、複雑なシステムのトレードオフの検討、ヘテロジニアス電子システム全体にわたるマルチフィジックス解析ループの収束を行える。また、モジュール型のMillenniumアーキテクチャにより、要件の拡大に応じて処理能力を拡張し、エージェンティックAIを活用した複数のエンジニアリング・ワークロードを並列で実行できる。

AI駆動型エンジニアリングを支える3つの柱

ケイデンスのプラットフォームは、AI駆動型エンジニアリングを構成する3つの主要要素を統合している。

  • エージェンティックAI:NVIDIA Nemotron open modelsを使って構築されたCadence AuraStack™ AI Super Agentが、回路図作成、配置、配線、多目的最適化など、電子システム設計におけるタスクを自動化し、連携させる
  • コンピュテーショナル・ソフトウェア:ケイデンスのEDAおよびSDAテクノロジーが、cuDSSを含むGPU向けに最適化されたNVIDIA CUDA-XライブラリとNVIDIA Omniverseを活用し、電源インテグリティ、熱解析、電磁界特性評価、回路シミュレーションのワークフローを高速化する
  • アクセラレーテッド・コンピューティング:NVIDIA Blackwell GPUを搭載したCadence Millennium M2000が、AuraStack AI Super Agentとケイデンスのエンジニアリングアプリケーションに、共有可能でスケーラブルな基盤を提供する

これらの技術を組み合わせることで、Nokiaは設計・解析サイクルを数カ月から数日に短縮し、対象となるワークフローを5倍高速化している。エンジニアリングのスループットが向上し、より多くの設計オプションを評価できるようになる。自己完結型の導入形態のため、機密性の高いデータとIPはNokiaの環境内にとどまる。さらに、モジュール型アーキテクチャによって、需要に応じた処理能力の拡張も可能だ。

ケイデンス、Nokia、NVIDIAの3社がコメント

ケイデンスのcorporate vice president of R&D for System Design and AnalysisであるMichael Jackson氏は、Nokiaによる今回の導入について、エージェンティックAIが世界最先端のシステムの設計手法をいかに変革できるかを示すものだと述べた。そのうえで、AI、コンピュテーショナル・ソフトウェア、アクセラレーテッド・コンピューティングを1つのプラットフォームに統合することで、Nokiaにおける複雑なワークフローの自動化、設計収束の高速化、重要なIPの保護を可能にするとしている。

NokiaのHead of SoC DevelopmentであるDerek Urbaniak氏は、ケイデンスが電子システム設計とヘテロジニアス・インテグレーションに対する同社のアプローチの見直しに貢献していると語った。この統合プラットフォームによって、チームは機密性の高いエンジニアリングデータとIPを自社の管理下に置いたまま、複雑なトレードオフを評価し、マルチフィジックス解析ループを従来より大幅に短い時間で収束させられるという。その結果、高度なシステムの量産化をより迅速に進められるとしている。

NVIDIAのvice president and general manager of industrial and computational engineeringであるTim Costa氏は、AIがエンジニアリングチームに対し、独自のデータや専門知識を自社の管理下に置いたまま、より多くの設計を検討するためのスピードと、より的確なトレードオフ判断のための洞察をもたらすと述べた。Nokiaは、NVIDIA Nemotronオープンモデルで構築されたケイデンスのエージェントと、NVIDIAアクセラレーテッド・コンピューティングおよびcuDSSなどのNVIDIA CUDA-Xライブラリを活用したシミュレーションを、自社環境内に導入している。同氏によれば、これらを組み合わせることで、独自のデータとIPをNokiaの管理下に置きながら、設計自動化と、各設計イタレーションの評価に必要な電源・熱・電磁界の解析を結び付けられるという。

利用できる環境とアプリケーション

Cadence AuraStack AI Super Agentは、NVIDIA Blackwell GPUを搭載したCadence Millennium M2000プラットフォーム上で利用できる。Millennium M2000 Supercomputerで使えるGPUアクセラレーション対応のケイデンス・アプリケーションには、Celsius™ Thermal Solver、Clarity™ 3D Solver、高精度寄生抽出ツールのQuantus™ FSおよびEMX®、Spectre® X Circuit Simulator、Voltus™ IC Power Integrity Solutionが含まれる。なお、今回の内容は2026年10月21日に米国で発表されたもので、日本語版は翻訳であり、内容および解釈については英語版が正式なものとされている。

出典:⽇本ケイデンス

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