テクノホライゾン株式会社は、2026年10月7日(水)~9日(金)にインテックス大阪(3号館)で開催された『第29回ものづくりワールド大阪 ~ものづくりNEXT~』に出展し、その結果を報告した。ブースには研究開発・設計や製造の現場に携わる来場者を中心に多くの人が訪れた。相談内容では、外観検査の自動化と作業ミスの検出に関するものが特に多かったという。
「見る・理解する・動く」を現場の機器の中で実現する3つの実機デモ
展示のテーマは「フィジカルAI/エッジAI」。カメラが「見る」、AIが「理解する」、機械が「動く」という一連の流れを、現場の機器の中で実現する技術を、3つの実機デモで紹介した。
1つ目は「画像認識による追従デモ」だ。カメラが顔や色を捉えると、カメラを載せた可動部が首を振るように、対象の動きに合わせて向きを変える。人が目で見て手を動かすように、画像認識とモーター制御をひとつに組み上げた技術である。
2つ目は「エッジデバイスで動くLLM・VLM」。「写っている人の服装をほめて」と入力すると、AIがカメラの映像を見てほめ言葉を返す。工場であれば、立入禁止エリアへの侵入を言葉で知らせる使い方も考えられるとしている。VLM(視覚言語モデル)をNVIDIAの「JetsonAGX Thor」上で動かすため、映像を外部に送らずに使える点が特徴だ。
3つ目は「自社製AI-BOXを用いたエッジAIデモ」。探したいものをテキストで指定すると、Webカメラに映る人物や物体をAIが見つけ出し、その動きを追い続ける。NVIDIA Jetson AGX Orin 64GBモジュールを搭載した自社製AI-BOXと、Meta製「SAM3」を組み合わせている。同社はNVIDIAの「Jetsonエリートパートナー」として、ハードウェアの開発からビジョンAIの実装までを一貫して手がけており、顧客の現場に合わせた受託開発にも対応する。
製造業以外からも相談、外観検査と作業ミス検出への関心が目立つ
相談は製造業にとどまらず、医療、建設、交通、防災など、さまざまな分野の来場者からも寄せられている。実機を前にした相談も多く、具体的なテーマを持つ来場者から、導入の検討やデモ機での評価に進む話まで、数多く寄せられているという。同社がブースでの相談内容を要約して紹介した主な声は次のとおりだ。
- 作業ミスを見つけたい:「VLMで、製造工程の作業ミスを指摘できないか」
- 目視の検査を自動化したい:「いまは目視で外観検査をしている。検査員の確保も、技術の継承も難しくなってきた」
- 熟練者の技能を伝えたい:「熟練者の作業や判断をAIに学ばせて、技能の伝承につなげたい」
- データを外に出さずに使いたい:「セキュリティの都合で、データをクラウドに上げられない。現場の機器の中でAIを動かしたい」
- 人の安全を守りたい:「人の動きから危険を予知したい」「フォークリフトの後ろに人が入ったら知らせたい」
- 単純作業をロボットに任せたい:「検査装置に部品を載せるためだけに人を配置している。周りの状況を見て、つかんで載せる作業を自動化したい」
- 今ある装置にAIを加えたい:「小型で消費電力の少ないAIカメラを、今の設備に組み込みたい」
同社は、カメラの映像をAIが読み取り、現場の判断を支える使い方に高い関心が寄せられていることを実感したとしている。寄せられた意見は、今後の展示と開発に生かしていく方針だ。
福岡・名古屋に出展予定、2027年1月1日に「ELMO株式会社」へ社名変更
同社は大阪で得た意見をもとに、次回以降の展示内容の更新を検討している。今後の出展予定は以下のとおり。
- 第4回 ものづくりワールド[福岡]:2026年12月2日(水)~4日(金)、マリンメッセ福岡 A館
- 第12回 ものづくりワールド[名古屋]:2027年4月7日(水)~9日(金)、ポートメッセなごや
あわせて同社は、2027年1月1日にELMO株式会社へ社名を変更する。各事業が磨いてきた光をひとつの大きな力へと束ねる新たな旗印として、ELMOの名を掲げる。大阪のブースでも新しいロゴを掲げて来場者を迎えており、2027年4月の名古屋にはELMOとして出展する予定だ。
出典:テクノホライゾン株式会社