こんにちは。PRISA編集部です。 「広報業務にAI(生成AI)を活用したいが、何から手をつければいいか分からない」 「AIは便利そうだが、炎上や誤情報のリスクが怖い」 「AIと広報業務のうまい付き合い方を知りたい」 2025年現在、AI、特に生成AIの進化はめざましく、広報・マーケティングの現場でも「AI広報」は無視できないトレンドとなっています。日々の業務に追われる広報担当者にとって、AIは「脅威」なのでしょうか、それとも「最強のアシスタント」なのでしょうか? この記事では、現役メディアとしての視点も交えながら、AIの広報業務への具体的な活用法と、その影に潜む「リスク」、そしてAI時代だからこそ重要になる「信頼される情報発信」のあり方について、徹底的に解説します。  

なぜ今、広報業務に「AI活用」が注目されるのか?

BtoB、BtoC問わず、現代の広報担当者は非常に多忙です。 プレスリリースの作成・配信、オウンドメディアの運用、SNSの監視と発信、メディアリレーションズ、社内調整、危機管理…。扱う情報の量も、発信すべきチャネルの数も、一昔前とは比べ物になりません。 こうした「情報過多」と「業務過多」の時代において、AIの活用は、広報担当者を**ルーティンワークから解放**し、より創造的で戦略的な仕事に集中させてくれる「切り札」として、大きな期待が寄せられているのです。
 

【具体例】AIが広報業務をこう変える!5つの活用シーン

「AIを広報業務に」と言っても、具体的に何ができるのでしょうか。主な活用シーンを5つご紹介します。

1. プレスリリース・レターリリースのドラフト作成

最も期待される活用法です。新製品のスペックやイベント概要などの「事実(Fact)」を入力するだけで、AIは瞬時にプレスリリースの基本構成に沿ったドラフトを作成してくれます。タイトル案の「壁打ち」相手としても非常に優秀です。  

2. SNS投稿のアイデア出しと文案作成

「今日は何を発信しよう…」というSNS担当者の悩みをAIが助けてくれます。トレンドを分析させたり、ひとつのプレスリリースからX(旧Twitter)用、Facebook用など複数のパターンを生成させたりすることが可能です。

3. メディア露出のモニタリング・要約

自社や競合他社がメディアでどのように報じられたか、Web上の記事を自動で収集・要約・分析させることができます。膨大なクリッピング作業からの解放です。

4. メディアリストの作成・更新

「〇〇業界のDXについて発信しているメディア」といった条件で、AIがWeb上から関連するメディアや記者をリストアップする手助けをします。(※ただし、最終的な精査は人間が必須です)

5. 社内FAQ・問い合わせ対応の自動化

広報部に寄せられる社内からの「よくある質問」(ロゴの使用規定、取材対応ルールなど)をAIチャットボット化し、担当者の工数を削減します。
 

【現役メディア目線】AI広報の「落とし穴」効率化の影に潜む4つのリスク

AI活用は「良いことづくめ」のように見えますが、私たちメディア関係者が最も懸念する「重大なリスク」も存在します。広報担当者、そして経営者は、このリスクを正しく理解しなくてはなりません。

リスク1:誤情報・ハルシネーション(AIの嘘)

生成AIは、学習データにないことや、不正確な情報を「それらしく」断言してしまう(=ハルシネーション)ことがあります。これをファクトチェックせずに発信した場合、企業の信頼は一瞬で失墜します。

リスク2:炎上(文脈の欠如)

AIは「言葉」の意味は理解できても、「社会的な文脈」や「人の感情の機微」を理解するのは苦手です。TPOをわきまえない不適切な表現を生成し、危機管理広報マターに直結する「炎上」を引き起こす可能性があります。

リスク3:著作権・機密情報の漏洩

AIの学習データが他者の著作権を侵害している可能性や、それ以上に怖いのが、社外秘の「新製品情報」や「経営戦略」をAIに入力することで、その情報がAIの学習データとして外部に漏洩してしまうリスクです。

リスク4:「体温」のない無機質な文章

AIは「事実」をまとめるのは得意ですが、その裏にある開発者の「情熱」や、企業の「理念」といった「体温」のあるストーリーテリングは苦手です。効率化の末に、誰の心にも響かない無機質な発信だけが量産される危険性があります。
 

AI時代に「信頼」される広報戦略とは?

では、AIとどう付き合えば、広報は「信頼」を失わずに済むのでしょうか。鍵は3つあります。

1. AIは「アシスタント」、決定権は「人間」

AIは「壁打ち相手」であり「ドラフト作成者」です。AIが生成した文章をコピー&ペーストでそのまま使うことは絶対にやめましょう。最終的な責任を負い、ファクトチェックを行うのは、必ず「人間」です。

2. 「事実(プレスリリース)」と「想い(レターリリース)」の使い分け

AIは「事実」の整理は得意です。しかし、人の心を動かす「なぜ、それをやるのか」というストーリーは、人間の言葉でしか紡げません。 AIに任せる部分と、広報担当者や経営者が自ら「想い」を語る部分を戦略的に使い分けることが重要です。

3. 最も重要なのは「公式な発信源」を持つこと

AIが生成したテキストは、その時点ではただの「情報」です。その情報が「本物である」と社会に証明するためには、「どこから発信されたか」が決定的に重要になります。 AIによる誤情報やフェイクニュースが溢れる時代だからこそ、自社の情報を「信頼できる公式なプラットフォーム」から発信することの価値が、相対的に高まっています。
 

まとめ:AIは「アシスタント」、信頼発信は「人間」の仕事

AI広報の成功の鍵は、「効率化」「信頼」の両立です。
  • AIは、プレスリリース作成や情報収集などの「作業」を効率化する最強のアシスタントとして活用する。
  • ただし、AIは誤情報(ハルシネーション)や炎上のリスクもはらむ。
  • 最終的なファクトチェックと、企業の「想い」を込めたストーリーテリングは、必ず「人間」が行う。
AIが生成した情報は、信頼できる「公式の場」から発信されて初めて価値を持ちます。AIを賢く使いこなし、`prisa.jp` のような公式プラットフォームから「信頼」を社会に届けること。それがAI時代の広報戦略です。

AIで作成したドラフトも、最終的には「公式の場」からの発信が信頼につながります。

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