「広報とマーケティングって、何が違うの?」 この質問は企業の現場で最もよく聞かれるものの一つです。 似ているようでまったく違う両者。 この記事では、現役メディア視点から広報とマーケティングの違い、そして両者をどう連携させるべきかを解説します。

1. 広報とマーケティングの基本的な違い

まず前提として、広報(Public Relations)とマーケティング(Marketing)は目的が異なります。
項目 広報(Public Relations) マーケティング(Marketing)
目的 企業やブランドの信頼・理解を広げる 商品・サービスを売るための需要を作る
ターゲット 社会・メディア・社員・投資家など“全方向” 顧客・見込み顧客など“購買層”
手法 ニュース発信・メディア露出・社内外コミュニケーション 広告・SNS運用・キャンペーン・販売促進
成果指標 認知度・好感度・取材率・メディア露出 CVR・売上・リード数・ROI
つまり、広報は「信頼を作る」仕事、マーケティングは「売上を作る」仕事です。

2. 目的は違っても「目指す場所」は同じ

一見まったく別物に見える両者ですが、目指すゴールは共通しています。 それは「企業の価値を社会に正しく伝えること」です。
  • 広報 → 信頼や共感を通じて「ブランドを育てる」
  • マーケ → 顧客の行動を通じて「売上を伸ばす」
どちらも“伝える”が軸ですが、アプローチが異なります。 マーケが短期的に成果を出すのに対し、広報は中長期的に信頼を積み上げる活動です。

3. 広報とマーケティングのズレが起きる理由

企業の現場ではよく「広報とマーケが連携できていない」という課題が起きます。 その多くは目的のズレによるものです。
  • マーケ:「売上につながらない施策は意味がない」
  • 広報:「数字で見えない価値もある」
この価値観の違いが、社内での衝突を生みがちです。 しかし、実はこの2つが連携すると企業は最も強くなります。

4. 広報×マーケティングが連携すべき理由

広報とマーケが連携すると、以下のような相乗効果が生まれます。
  • 情報発信が一貫する(企業メッセージがぶれない)
  • 顧客との距離が縮まる(信頼を前提に購買が進む)
  • データと感情が融合する(数値+共感の両立)
たとえば、マーケで得た顧客データを広報が活用し、 社会的トレンドやニュース性を加えることで“取材されるマーケティング”が可能になります。

5. 広報とマーケをつなぐ実践アプローチ

  1. 共通KPIを設ける(例:ブランド指名検索数・SNSリーチなど)
  2. 定例ミーティングで情報共有(両チームが同じニュースを理解)
  3. リリースとキャンペーンを連動(PR×マーケの一体施策)
このように、両者が「短期と長期の視点」を共有できると、 企業発信はぐっと強くなります。

6. PRISAが考える“広報×マーケ”の理想像

PRISAでは、プレスリリースやレターリリースを単なる広報ツールではなく、 マーケティング戦略の起点として位置づけています。 リリースを通じて社会との関係を築き、 信頼をベースにしたマーケティング活動へとつなげる。 これこそが、“共感から売上につなげる”新しいPR戦略です。

まとめ|信頼があるから売れる

マーケティングが数字を動かすなら、広報は人の心を動かす。 どちらか一方では企業の成長は続きません。 広報とマーケティングを分けて考えるのではなく、「信頼を軸に統合する」ことが、これからの時代に求められています。

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