「広報の効果って、どうやって測るの?」 経営層や現場から最もよく聞かれる質問です。 広告のように即数字が出にくい広報活動だからこそ、「KPI(重要指標)」の設計と“見える化”が欠かせません。 この記事では、現役メディア視点から「成果を説明できる広報」の作り方を具体的に解説します。

1. なぜ広報にKPIが必要なのか

広報は感覚的に評価されがちですが、「何をもって成功とするか」を明確にしなければ継続も改善もできません。 KPIを設定することで次の3つが変わります:
  • ✔ 経営層との認識ギャップがなくなる
  • ✔ 施策の優先順位が明確になる
  • ✔ 成果を数字で語れるようになる
つまり、KPIは「広報の努力を見える化する翻訳装置」です。

2. 広報の目的ごとのKPI例

広報の目的は企業によって異なります。すべてを一律に数値化するのではなく、目的別にKPIを設けるのがポイントです。 KPIテーブル

広報目的別KPI指標

目的 主なKPI指標 補足
① 認知拡大 メディア掲載数/SNSリーチ数/検索流入数 露出量の把握とトレンド推移を重視
② ブランド信頼形成 取材件数/ポジティブ記事比率/被リンク数 「どのように語られているか」を分析
③ 採用・エンゲージメント 採用応募数/社員SNS投稿数/社内閲覧数 社内広報と外部認知の両面で評価
④ リード獲得 問い合わせ件数/ホワイトペーパーDL数 広報×マーケの連携効果を確認


3. 定量+定性で「真の成果」を測る

数値だけでなく、「どんな反応があったか」を合わせて分析することが重要です。
  • 定量:掲載数・流入数・CTRなどの数字
  • 定性:記者・顧客・社員の反応、SNSコメントなど
たとえば「取材が1件しかなかった」としても、それが大手全国紙なら価値は非常に高い。 単なる“数”ではなく“重み”で判断するのが広報KPIの本質です。

4. 広報のKPIを継続的に運用する仕組み

月1回のレビューで十分です。ポイントは「報告より分析」。 以下の3ステップで、無理なく運用できます。
  1. データを集める(掲載・流入・投稿など)
  2. 変化を比較する(前月比・前年同月比)
  3. 原因を言語化する(なぜ上がった/下がった)
PRISAでは、配信結果のログやメディア返信数などから、「レターリリース単位のKPI分析」も可能です。

5. 経営層に伝わる報告書の作り方

経営層に響く報告は「データ+一言まとめ」。 「何をしたか」よりも「なぜ意味があるのか」を端的に伝えることが重要です。
📊 掲載本数:5本 → 8本(+60%)
💬 記者コメント:「データが面白い」「次も連絡したい」
🎯 次の打ち手:「四半期ごとに業界調査を発表」
数字で見せ、ストーリーで締める。 これが“理解される広報”の基本形です。

6. 広報KPIダッシュボード例(テンプレ)

  • メディア掲載件数(月次推移)
  • 自社名・ブランド検索数
  • SNSエンゲージメント率
  • プレス・レター配信本数
  • 取材返信数/掲載率
Googleスプレッドシートでも十分に運用可能です。 PRISAでは、配信数と反応率を自動で可視化する「レターリリースレポート」も提供しています。

7. まとめ|数字で語れる広報は、社内外の信頼を生む

KPIの本質は「評価」ではなく「再現性」。 数字で語れる広報は、上層部の理解を得やすく、チームとしても強くなります。 今日から、“見える化”の第一歩を始めましょう。

▶ PRISAでレターリリースの効果を数値で見える化

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