初めに
「プレスリリースは出しているのに、なかなか取材につながらない」――そんな悩みを抱える広報・PR担当者の間で注目されているのが、レターリリースという新しい情報発信の形です。この記事では、レターリリースの意味、プレスリリースとの違い、書き方・活用ポイントをわかりやすく解説します。
レターリリースとは?
レターリリースとは、企業の“いま”を継続的にメディアへ届けるための情報便(Letter+Release)です。新商品やイベントの告知に限らず、業界トレンド、独自データ、担当者の所感、開発背景、顧客の変化など、メディアが記事化しやすい素材を回数制限なく送ることをレターリリースと呼びます。
例えるなら、プレスリリースが「公式発表」なのに対し、レターリリースは「取材のきっかけを生む手紙」。宣伝色を抑えつつ、情報価値を前面に出すのが特徴です。

プレスリリースとの違い
| 比較項目 | プレスリリース | レターリリース |
|---|---|---|
| 主な目的 | 新商品・サービス・イベントの公式発表 |
新商品発・サービス・イベント公式発表 継続情報の提供・取材のきっかけ作り |
| タイミング | 発表日・イベント前に配信 | 回数制限なく定期で送る |
| 内容 | 完成情報(事実+要点) |
最新情報・背景・データ・担当者の声・裏話など素材性が高い |
| 関係構築 | 一方向になりやすい | 双方向コミュニケーションの起点になりやすい |
レターリリースのメリット
1. 最新情報だけでなく、業界の日常を送ることにより記事化されやすい
未完成の素材や裏側のストーリーを含むため、記者が独自切り口で記事化しやすくなります。
2. メディアとの関係を育てられる
「いつも良質な素材をくれる企業」という印象が蓄積され、直接の取材依頼につながるケースが増えます。
3. 発信回数を増やせる
新規リリースがなくても、季節要因・数字の変化・社内取り組みなどでテーマ設計が可能。継続露出の土台になります。
書き方・構成テンプレート
- タイトル: 読者メリットが一目で伝わる切り口(例:「Z世代で“社内ラジオ”が急増」など具体+トレンド)
- 導入文: 背景と問題提起(なぜ今この話題か)
- 本文: データ・比較・具体事例・担当者コメント
- 呼びかけ: 「取材・掲載のご相談はお気軽に」
- 企業情報: 会社名/担当者名/連絡先
メディアが読みたくなる要素
- 数字(伸び率・割合・件数)、比較(昨対・他社・地域)、人物(担当者のリアル)
- 情報価値 > 宣伝感(リンクは最小限、資料は必要十分)
- 季節・トレンドとの連動(四半期/季節ネタで定期化)
避けたいNG
- 自社自慢中心で背景や客観情報が乏しい
- 宣伝リンクだらけで読みづらい
- 同じ内容の焼き直し配信
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