データセンター用開閉装置の世界市場、2032年には40億米ドル規模へ拡大予測

データセンター用開閉装置の世界市場が拡大、2032年に40億米ドル規模の見込み

データセンター用開閉装置の世界市場は、2025年の24億100万米ドルから2032年には40億1700万米ドルへと拡大すると予測されています。この市場は、2026年から2032年にかけて年平均成長率(CAGR)7.8%で成長すると見込まれています。

市場の概要と役割

データセンター用開閉装置は、データセンターの電力供給・配電システムに導入される一体型の金属製密閉型装置を指します。電力の供給、配電、遮断、保護、および監視を目的として設計されており、中電圧(MV)および低電圧(LV)のセグメントに分けられます。

MVセグメントは通常10~35kVの電圧レベルで動作し、LVセグメントは一般的に400/415Vまたは480Vで動作します。これらの機器は通常、列状に配置された床置き型の金属製キャビネットの形をとり、主母線システム、遮断器/負荷開閉器ユニット、絶縁・接地機構、変流器/変圧器(CT/VT)測定ユニット、保護・測定用リレーおよび制御装置、二次配線ハーネス、通信インターフェースなどの主要コンポーネントを含みます。

データセンターにおいて、開閉装置は商用電源からIT負荷に至る電力チェーンの重要なノードに設置され、高い信頼性、保守性、選択的保護、および冗長電源アーキテクチャ(N+1/2N)の要件を満たすように設計されています。

市場成長の背景

市場拡大の背景には、AIコンピューティング能力やクラウドサービスへの設備投資の増加があります。

データセンターの電力消費量は、2024年時点で世界の総消費量の約1.5%(約415 TWh)を占めました。国際エネルギー機関(IEA)は、ベースシナリオの下では2030年までにデータセンターの電力消費量が約945 TWhへとほぼ倍増すると予測しており、これが受電・配電容量の継続的な拡大を牽引すると考えられます。

また、各地域における系統連系や容量拡大への制約が強まる中、系統運用事業者は新規の大規模負荷プロジェクトに対して「自家発電/調整可能な負荷」などの接続条件を課しており、事業者は変電・配電・開閉装置の生産能力や納期を早期に確定せざるを得ない状況にあります。生成AIがもたらすIT密度の増加も、施設の電力システムに対してより高い要求を課しています。

技術トレンドと課題

技術トレンドの面では、安全性と持続可能性が調達における重要な制約条件となっています。より高い短絡耐力、内部アーク保護、オンライン監視/デジタル運用・保守は、すでに「付加価値機能」から「参入要件」へと移行しています。

欧州のFガス規制は、中電圧開閉装置のSF6フリー化を推進しており、2026年以降、特定の電圧レベルにおける新規設置に制限を課すことで、SF6フリーソリューションの普及を促進しています。供給面では、主要な電力機器の長いリードタイムが依然として市場に影響を与えています。

市場セグメンテーション

本調査レポートでは、データセンター用開閉装置市場を以下の通りセグメント化して分析しています。

  • 電圧別:低電圧開閉装置、中電圧開閉装置

  • 構造別:引き出し式/取り外し式開閉装置、固定式開閉装置

  • 用途別:インターネットデータセンター(IDC)、人工知能データセンター(AIDC)

  • 地域別:南北アメリカ(米国、カナダ、メキシコ、ブラジルなど)、アジア太平洋地域(中国、日本、韓国、東南アジア、インド、オーストラリアなど)、欧州(ドイツ、フランス、英国、イタリア、ロシアなど)、中東・アフリカ(エジプト、南アフリカ、イスラエル、トルコ、GCC諸国など)

主要企業

市場の主要企業としては、シュナイダーエレクトリック、イートン、日立エナジー(ABB)、三菱電機、シーメンス、Vertiv、CHINTなどが挙げられます。

今後の見通し

データセンター用開閉装置市場は、AIやクラウドサービスの普及に伴うデータセンター需要の継続的な増加と、持続可能性および安全性に対する技術革新によって、今後も拡大が続くと見られます。特にSF6フリー化などの環境規制対応や、デジタル化による運用・保守の効率化が、製品開発と市場競争を牽引していくでしょう。

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