⾃然を相⼿にする農業。最近も例年より早く梅⾬が明けてしまうなど、⾃分の⼒でコントロールできない部分も多く「3K(キツい、汚い、稼げない)」というイメージを持つ⼈も多いと思います。
私、近藤匠は愛知県半⽥市で26歳の時に祖⽗の遺志を継いで⽶農家となりましたが、若⼿新規就農者(44歳以下)は2018年から2019年にかけて237⼈→135⼈と⼤きく減少するなど、特に若者へ農業の魅⼒が伝わっていないと感じています。

出典:愛知県農業⽔産局農政部農業経営課による
新規就農⻘年データ

これでは⻑年の課題である農家の⾼齢化・後継者不⾜は解消されるはずがないと考え、若い世代に魅⼒を伝えるため影響⼒のあるSNSに注⽬。⽶作りの現場や“農家あるある”などについて、⾃ら動画に出演し解説する投稿を続けてきました。今ではInstagram・TikTok合わせて約12万⼈のフォロワーを獲得し、全国の若い世代からの応援メッセージも届くようになっています。また、動画配信だけでなく、農家の⽣の声を直接聞いてもらう機会も必要だと考え、8/6(⼟)に東京で“農業イベント”を開催することにしました。

若⼿⽶農家が⾒た…“農業界の現実”

(中央=兄,志是 右=弟,匠)

愛知県半⽥市の若⼿⽶農家・近藤匠と申します。10年ほど前に先に就農した兄・志是(ゆきなお)が農業を通して地域に貢献する姿に憧れ、背中を追って2019年3⽉に就農。現在、匠30歳、志是33歳の“若⼿兄弟農家”として、環境にも⼈間にも優しい⽶作りを⽬指しています。

当時は期待に胸を膨らませて就農しましたが、すぐに“農業界の現実”を⽬の当たりにしました。⻑く⾔われている農家の⾼齢化や後継者不⾜に加え、新型コロナの影響を受けて⾏き詰まり、⾃信を失う農家たちの姿…。
⼈間が⽣活する上で⽋かせないはずの農業に携わる⼈たちが、こんなにも無⼒感を感じていることにショックと悔しさを覚えました。このままでは農業が衰退の⼀途を辿るだけでなく、農業を次の世代に繋ぐことができなくなる。そんな危機感を覚え、若⼿農業者として、同世代に農業の魅⼒を伝えるために何かできることはないかと考える⽇々が続きました。

半年でSNSフォロワー12万⼈!“農家インフルエンサー”のKTです

農業界を活気づけていくためには、⾃分と同世代の若い⼈たちに興味を持ってもらい、農家たちに⾃信を取り戻してもらうことが⼤切だと考えました。そこで、若い世代にとって⾝近なSNSに注⽬し、半年前から“農家あるある”や農業環境など、農業の魅⼒についての発信をスタート。毎⽇更新することを⽬標に続けていると少しずつ⼝コミで広がり、Instagramで約2万⼈、TikTokで約10万⼈のフォロワーを獲得し、嬉しいことに現役の“農家インフルエンサー”として注⽬していただけるようになりました。これと同時に、様々なメッセージも届くようになりました。特に多いのは「農業を始めたいけど、何から⼿を付けたらいいのか分からない」といった内容です。
もちろん⽶作りに興味のある⼈にはアドバイスできますが、他の農産物ついては専⾨外になるため、今後は愛知県内の様々な作物の⽣産者との横のつながりを作る活動もしていきたいと考えています。
また、これは事前に想定していませんでしたが、不特定多数の⼈が⾒るSNSだからこその“化学反応”もありました。化粧品業界やファッション業界などからコラボしたいという依頼が届いたのです。
その⼀例が、化粧品製造販売の資⽣堂様からの依頼です。創業150周年を記念したスペシャルサイト「Beautiful me JOURNEY」の企画として、インフルエンサーとして商品レビューのオファーを頂き、⽇焼け⽌め商品をPRさせていただくことが決まっています。
既存の魅⼒を発信しながら、農業の新たな可能性を⾒出すことも⾃分の使命だと感じています。

“農業イベント”実現に向けたクラウドファンディングは開始1週間で達成!

普通に⽣活している皆さんは、普段ほとんど農家と関わることはないかと思います。実際に話をすることで、農業に興味を持ってもらいたい。また、⽇頃、私共を応援してくれている⼈たちが農業についてどんなことを考えているのか知りたい。

SNSの発信だけでなく、双⽅向の対話の機会も必要だと考え、8/6(⼟)に東京で“農業イベント”を開催することにしました。イベントの開催をより多くの⼈に伝えたいとクラウドファンディングをおこなったところ、⽀援を開始してから7⽇で⽬標額だった75万円を達成、最終的には195%にあたる146万3500円のご⽀援を頂きました。⽀援⼈数は147名の⽀援者のほか、スポンサーとして名乗り出てくださった企業様もあり、⾃分たちの活動について多くの⼈に知ってもらえた事に⼤きな喜びを感じています。
イベント当⽇は、私共のほかに多くの農家に集まってもらい、私共が作ったお⽶や全国の農家の直送野菜を使った特製カレーを振る舞います。⽇頃ほとんど関わることのない農家と直接お話することで、農業界の現状や、今後の展望などについて知ってもらえたらと考えています。(こうした活動内容等についてより効率的に発信したいと考え、イベント当⽇は、発信⼒のある多数のインフルエンサー様もお招きする予定です)

●イベント概要
「農業に触れ合うきっかけを1000⼈に届けたい!農家カレーイベント」
⽇時:8/6(⼟)12:00〜16:30
場所:東京都渋⾕区恵⽐寿南1-13 GOLD3階「CityCamp」
クラウドファンディング・プロジェクトページURL⇒ https://readyfor.jp/projects/nao_rice_KT

●KT(近藤匠)プロフィール        
愛知県半⽥市出⾝・在住の30歳若⼿⽶農家。祖⽗が農家だったため、幼いころから稲刈りの⼿伝いをするなどして農業を⾝近に感じてきた。祖⽗が亡くなる直前に「あとは頼んだ」と呟いたことをきっかけに、将来は農業に携わろうと決意。
⼤学卒業後は農業機械メーカーに就職して経験を積み、約10年前に先に就農していた兄の背中を追う形で、2019年3⽉から稲作を中⼼とした農業を⾏う。就農してすぐに、農家の⾼齢化や後継者不⾜に加え、新型コロナウイルスの影響を受けて衰退し⾃信を失っている農家たちの姿を⽬の当たりにしたことにショックを受ける。
農業の厳しい⾯だけを次の世代に伝えていくのは農業界の未来を潰してしまうと感じ、若い世代の
⾝近にあるSNSでの農業の魅⼒についての発信を始める。現在、Instagramで約2万⼈、TikTokで約10万⼈のフォロワーを獲得するなど、現役の“農家インフルエンサー”として注⽬を集める。

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