「広報」と「SEO(Webマーケティング)」は、部署が違う、担当者が違う、目的が違う——。そう考えていませんか? 確かに、アプローチは異なります。しかし、現代のデジタルマーケティングにおいて、この二つを切り離して考えるのは非常にもったいないことです。なぜなら、その本質は「世の中に自社の価値を届け、信頼を築く」という点で完全に一致しているからです。 本記事では、現役メディア目線で、「SEOと広報の壁」を取り払い、成果を劇的に高めるための「融合戦略」について解説します。広報活動の成果に伸び悩んでいる担当者の方は、ぜひ最後までお読みください。

1. なぜ今、「SEOと広報の融合」が必要なのか?

かつては、広報は「メディア掲載」で、SEOは「検索流入」で完結していました。しかし、ユーザーの行動が複雑化した今、この二つは密接に絡み合っています。 広報担当者として、以下の課題に心当たりはありませんか?
  • プレスリリースを出しても、一時的な話題で終わってしまう
  • メディア掲載は増えたが、WebサイトのトラフィックやCV(コンバージョン)に繋がらない
  • 検索上位の記事は他社ばかりで、自社の情報がなかなか見つけられない
これらの課題を解決するのが、「融合戦略」です。

広報(PR)の強みとSEOの強み

領域 主な強み 期待できる成果
広報(PR) 信頼性、速報性、話題性 認知度向上、ブランド構築、メディア露出
SEO 継続性、網羅性、検索ニーズへの適合 安定したトラフィック、潜在層へのアプローチ、リード獲得
融合させることで、「話題性(広報)と信頼性(広報)を持つ情報が、検索ニーズ(SEO)に合った形で継続的に露出する」という理想的な状態を作り出せるのです。

2. 融合戦略の実践:広報活動にSEO視点を取り入れる3ステップ

広報担当者がすぐに実践できる、SEO視点を取り入れた具体的なステップをご紹介します。

ステップ1:プレスリリース配信前の「キーワードリサーチ」

「新商品を発表する」だけではなく、「ユーザーがどんな課題を検索しているか」をリサーチします。
  • 新商品の機能が解決する「課題キーワード」(例:リモートワーク 集中できない)
  • 競合が獲得していない「ニッチなキーワード」(例:中小企業向け 研修ツール 比較)
このキーワードをプレスリリースの本文や、配信後に作成するオウンドメディアの記事タイトルに意図的に含めます。これが、一過性の情報に「資産価値」を持たせる第一歩です。

ステップ2:メディア露出後の「コンテンツの再活用(リパーパス)」

メディアに掲載されて満足していませんか?ここからがSEOの本領発揮です。
  • 掲載された記事の内容を分析: どの切り口がユーザーに響いたかを確認
  • オウンドメディアで深掘り記事を作成: 掲載された内容をさらに専門的に掘り下げ、CV導線(製品紹介、資料請求)を整備
  • 「なぜ、メディアに掲載されたか」を言語化: ニュースバリューとなった要素をWebサイトの「お客様の声」や「導入事例」として公開
「メディア掲載実績」という強力なE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の要素を、検索エンジンに評価されるコンテンツとしてWeb上に定着させましょう。

ステップ3:「指名検索」を最大化する導線設計

企業名や商品名で検索する「指名検索」は、ユーザーの検討度が高い証拠です。広報活動は、この指名検索を増やす活動そのものです。
  • プレスリリースには必ず「ブランドキーワード」を複数回挿入
  • SNSやWeb広告で指名検索を促すキャンペーンを実施
  • PRISAのサービスを活用し、Web上の露出を「企業ブランド」として統一
指名検索が増えれば、Webサイトへの直接流入が増え、SEO上の評価も向上し、「広報効果の可視化」にも繋がります。

3. 融合戦略を成功させるためのチーム内コミュニケーション

融合戦略は、広報部門とマーケティング/SEO部門の連携なしには実現しません。

広報部門とマーケティング部門の担当者が、資料を持ち寄り、PC画面を見ながら連携している様子。SEOと広報の融合。

まず、以下の共通認識を持つことが重要です。

広報が生み出す信頼性という“E-E-A-T”と、SEOが作る安定した検索導線は、どちらも会社の売上目標達成に貢献する共通資産である。」

  • 定例ミーティングの実施: プレスリリース計画と、SEOコンテンツ計画を必ず共有
  • KPIの共通化: 「メディア掲載数」だけでなく、「メディア掲載後の指名検索数」や「掲載経由のWebサイト流入数」を追う
  • 専門知識の共有: 広報担当者は「キーワードリサーチの基本」を、マーケ担当者は「メディアへの情報提供の重要性」を学ぶ
これにより、広報が獲得した「一時の話題」を、SEOが「永続的な資産」へと昇華させることが可能になります。

まとめ:戦略的広報で成果を最大化しよう

SEOと広報の融合は、単なるWebマーケティングのテクニックではなく、現代の広報活動における必須戦略です。 広報活動の成果を「掲載された」という自己満足で終わらせず、「そこから会社にどんな利益をもたらしたか」という視点で評価するためにも、戦略的なSEO視点を取り入れることが急務です。 PRISAでは、広報とSEOをシームレスに連携させるための実践的なソリューションとノウハウを提供しています。貴社の情報が、より多くのユーザーに、より深い信頼を持って届くよう、ぜひ私たちにお手伝いさせてください。
▶ PRISAで「信頼」を発信してみる 無料登録はこちら

内部リンク候補(PRISA内の関連記事)

このページのトップへ