【ステロイド治療の副作用に苦しむ犬猫や飼い主を救いたい!】生薬「フアイア」を活用し、副作用の少ない治療法を開発した久末正晴教授

アトピー性皮膚炎など免疫の病気を持つ犬や猫への治療は、ステロイド治療が一般的。しかし、ステロイド治療は効果がある一方、多くの副作用を引き起こすことが課題とされている…。感染症の増加や脱毛、糖尿病など、ペットの健康と飼い主の心に大きな影響を及ぼす…。

6月にはクラウドファンディングを実施し、目標支援額300万円を達成

そこで、麻布大学獣医学部の久末正晴教授が注目したのが、「フアイア」という生薬。2022年より生薬「フアイア」を活用し、副作用の少ない治療法の開発・検証を開始している。さらに、2024年6月には研究開発を進めるためクラウドファンディングを実施。実に106人が新たな治療法の開発に支援し、目標支援額の300万円を達成した。

■「フアイア」は、世界初の明らかな抗がんエビデンスを獲得した生薬

「フアイア」とは、中国・米国でがんの治療薬として承認されている生薬。肝臓がん手術後の患者1000例超を96週間(24カ月)観察したフアイアに関するランダム化比較試験が、2018年に消化器学の権威ある国際的医学誌「Gut」に掲載され、注目された。1000例規模の大規模研究で結果を出し、日本癌治療学会もそれを認めている

【人でエビデンスを得た「フアイア」を犬や猫に使用し、研究】
患者の動物66.7%が症状改善し、治療薬の減薬・休薬に成功

久末教授は、人でエビデンスを得た「フアイア」の糖鎖TGP-1を犬猫に使用。教授が着目したのは、「フアイア糖鎖TPG-1」が持つ免疫力を調整する作用「免疫調整機能」。その結果、患者15例中66.7%が症状改善し、治療薬の大幅な減薬休薬に成功した。

ステロイドの副作用により脱毛した犬(左)と、試験後の犬(右)


■ステロイド使用量を減らすことで、犬猫への負担を軽減

「『フアイア糖鎖TGP-1』の効果に飼い主の方々が驚き、喜ぶことはもちろん、私自身が一番、驚きました」と久末教授は話す。「フアイア糖鎖TPG-1」を使うことによりステロイドの使用量を減らしたり、ステロイドが休薬できたりと良い結果を残し、犬猫たちの体への負担も軽減できたという。


多くの動物と飼い主たちが、ステロイドの副作用に苦しまない世の中を作りたい!
久末正晴(ひさすえ・まさはる)/麻布大学 獣医学部獣医学科 小動物内科学研究室 教授

「フアイア糖鎖TPG-1」を利用した治療法を確立し、多くのペットたちが副作用の苦痛から解放されることを目指す麻布大学獣医学部教授。
2024年4月、研究・開発支援を目的にクラウドファンディングを開始するなど、治療法の確立を目指し、様々な活動を実施している。


【企業お問い合わせ情報:日本獣医フアイア研究会】
HP:https://huaier-v.org/