▼コロナ禍で不登校の子供たちが増える中、不安なコロナ禍を過ごす⼦供たちを励ましたいという思いが芽生える

⽂部科学省が行った全国の⼩中学⽣などを対象に不登校やいじめについての調査結果(2021年10⽉発表)によると、2020年度に“学校を30⽇以上⽋席した⼦供”は前年度から1万5000⼈増えて19万6127⼈と過去最多、コロナ禍で不登校の子供たちが増えたという結果に。

そんな中で、お客さんから「コロナ禍で⼦供が学校⽣活を不安がっている」といった話を聞いた鳥取市にお店を構えるケーキのお店「KOONeeds(クーニーズ)」のオーナーは、⾃⾝も2児の⺟親であることから、不安なコロナ禍を過ごす⼦供たちを励ましたいと思うようになり、ケーキ屋としては珍しい取り組みを始めました。

▼「学校に⾏きたくない」⼦供を救いたい…ケーキ屋が作ったのはオリジナル“絵本”︕︕

ケーキ屋として、コロナ禍で不安を抱える⼦たちをどう励ませるのか。そこで考えたのが、オリジナルの絵本をプロデュースすることだった。ストーリーは「学校に⾏きたくない」とネガティブになる男の⼦を、くまの「くーたん」がポジティブな⾔葉で励まし続け、男の⼦が元気になる…という内容。

約1年かけてイラストやストーリーを準備し、2022年3⽉に5000部を⾃費出版。KOONeedsの店頭や、⼤⼿書店、ネットでの販売を行っている。

▼絵本に込めた想いとは

絵本の中でくーたんが男の⼦に優しく語りかけることで、読者の⼦供たちが⾃⾝の状況をポジティブに捉えたり、相⼿の考え⽅に想像⼒を働かせたり、それを尊重して受け⼊れる柔軟さを養ったりしてほしいという想いが込められている。

⼦供は成⻑すると読む本が絵本から教科書に変わっていくが、今後も学校⽣活に悩んだときに読み返してもらえる“お守り”のような絵本になってほしいと思っているそうです。また、ケーキ屋プロデュースのこだわりとして、実際に店で販売しているケーキのイラストも絵本に登場させている。

▼コロナ禍の影響受けた“⼦供のためのケーキ屋”

13年前に「⼦供のためのケーキ屋さんを」と夫婦でオープンさせたのが、ケーキのお店「KOONeeds」。⼦供たちがショーケース前で嬉しそうにケーキを選ぶ様⼦を⾒るのは、とても幸せな時間だったが、コロナ禍でケーキを買いに来るのは⼤⼈だけになり「店に来なくなった⼦供たちはどうしているのか」と考えた。その頃、ママ友たちが「マスク⽣活で⼦供が周囲と上⼿くコミュニケーションが取れず、学校⽣活を不安がっている」と話している事が気がかりだった為、この絵本が⼦供たちを励ます存在になるよう願っている。

▼地域のこども園で絵本の読み聞かせ会を開催

⼦供たちに、コロナ禍をくーたんのようにポジティブに乗り切ってほしいと、地域の認定こども園「とっとりまなびや園」にて、年中クラスの⼦供たちへの読み聞かせ会を開催した。

⼦供たちは興味津々にくーたんの物語を聞いてくれ、「悲しい時にくーたんを思い出したら、きっと元気をくれると思います」と伝えると⼤きくお返事してうなづいたという。絵本を通して伝えたいメッセージが少しでも⼼に残ってくれているといいなと思っている。このほか、⿃取県⽴図書館に絵本の寄贈も行っている。今後も積極的に読み聞かせ会などを開催していく予定だという。

●書籍概要
書名 くーたんのがっこうっていいな
仕様 B5判/32ページ/フルカラー
定価 本体1500円+税
発売⽇ 2022年3⽉2⽇
作 KOONeeds/原案・絵︓朝陽このみ

●店舗情報
「KOONeeds(クーニーズ)」
住所:⿃取県⿃取市古海611-16
営業時間 午前10時〜午後7時(⽊曜定休)

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